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第56話

「遥斗おかえり。大丈夫だったか?」 「うん」 迎えに来ていた冬馬に今日は特に何も無かったことを伝えると安心したような顔をしていた。 「そうだ、アイスでも食って帰るか?」 「冬馬の奢りならいいよ」 「ここは男気じゃんけんだろ」 「えー」 最近冬馬といると楽しい 襲われたこともこの間のこと、は不可抗力だとしても嫌だったはずなのに… 友達に戻れた、って訳じゃないし、冬馬は俺には好意を抱いてるし、それは分かってるけど。 不思議と今はそれも嫌じゃ無くなってきてる 好きになったわけじゃないとは思うけど、気持ちが傾いてきてるのは事実で、正直自分でもよくわからない。 「どうした?」 しばらく考えているとそれを察したのか声をかけてくれる。 「ううん、なんでもない」 「そうか?」 「冬馬はやっぱりまだ俺の事好きなの?」 「好きだよ」 「そっか…」

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