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第86話

「俺ジェットコースターとか初めてなんだけど……大丈夫かな?」 「そんなに怖くないから大丈夫だよ」 一番人気らしいジェットコースターに並んでいると、やっぱり男女のカップルや女子中高生の団体がほとんどで男二人なんて滅多にいない。 誰も俺たちのことなんか気にしてないって思うけど浮いているような気がしてしまう。 「っちょ、誠?!」 いきなり誠が手を繋いできた。 …俺変な顔でもしてたかな? 考えていることがバレたのかと思って誠の顔を覗き込んでみる。 「ん?いいでしょ、今は俺の時間なんだから…ね?」 「や、でも…」 人の目が気になる と言おうと思ったけど、どうせもう会わない人がほとんどなんだからどう見られてもいいやと思ってそのまま手を繋いでいた。 「思ってたより怖くなかった!」 「それなら良かった」 初めて乗ったジェットコースターはそんなに怖くなく、むしろ楽しくてもう一回乗りたいと思うほどだった。 次どこいく?と聞こうと思った時、俺のお腹がグゥ~と鳴ってしまった。 そんな俺を見て誠はクスクスと笑いながらご飯にしよっかと言って近くにあったレストランに入ってご飯を食べた。

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