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第92話

「怖かったら手繋いでいいぞ」 「あ、じゃあ…」 ジェットコースターの安全バーの確認中、怖さと楽しみが複雑に混ざっている俺に隣の冬馬が手を出してきた。 あの後結局ここまで二人の言い争いは終わらず周りの目が少し気になったけど現実逃避しながら知らないふりをしていた。 もちろん誠も俺らのすぐ後ろに乗っている 「冬馬、何勝手に手繋いじゃってんの?遥斗怖かったら俺に捕まってな」 「…どうやって捕まるんだよ」 真後ろにいる誠にどう捕まればいいのか全く見当もつかないままジェットコースターは発進した。 「はぁ〜もう一回乗りたいな〜」 ジェットコースターから降りた後、どこに向かうわけでもなく園内をぶらぶら歩いている。 ジェットコースターは多少怖かったけどそれよりも面白さが強かった。 すでにまた乗りたいと思うほどだった。 「また今度来ようぜ。」 「そうだね今日はもう遅いし今度は二人で来ようか」 誠はさりげなく二人でを誘ってくるけどそれは今の所無視して、どこかご飯を食べれるところを探す。 そして出口付近にあったレストランに入り席について早々俺は今日一日中考えていたことを口に出す。 「あのさ、二人に話したいことがあるんだ」

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