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第6話
「俺、誠のこと好きなのかもしれない…」
俺が遥斗からこの相談を受けたのは、入学してから半年後の事だった。
遥斗と誠はどんどん仲良くなり学校では三人でいることがほとんどだった。
この時の俺はすでに自分の気持ちに気づいていて、遥斗はそういう気が全くないと思っていたからずっと隠してきたのにまさか男が好きだって言い出すとは思わなかった。
しかもその相手は自分ではなく誠
「やっぱり引いた?」
「いや?俺そういうの偏見無いし、応援する」
意気地のない子供だった俺は遥斗との関係が途絶えるのが怖くて自分の気持ちを伝えられなかった。
今伝えたところでどうせ振られると分かりきっていたから
それなら誠と遥斗がくっついて、遥斗が幸せそうな姿を隣で見ていればいつか吹っ切れるだろう…
そう思って遥斗の恋を全力で応援することにした
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