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第あなたが好きだと言ってるじゃない〜結〜7
*
目が覚めると、隣に悠貴さんがいた。
ボクをしっかりと抱きしめた状態で、悠貴さんは目を閉じて、整った呼吸を繰り返す。
ああ・・・泊まっちゃったんだっけ・・・
っていうか、気絶させられたのか・・・。
そこまで考えてボクは、昨夜の激しいセックスを思い出していた。
ベットに移ってから、悠貴さんは何度もボクを抱いた。
もう出来ないって悲鳴を上げても、放してくれなかった。
何度も貫かれて、何度もイかされた。
少しお尻が痛い。
腰も振りすぎて筋肉痛になっている。
自分の精液と悠貴さんがボクの中で出したのが出てきたせいで、全身が汗と精液まみれになったのは、覚えている。
でも、今は体の何処を見てもその痕跡がない。
どうやらイキすぎて気絶したボクを、悠貴さんがシャワーで綺麗にしてくれたようだ。
ボクは体を起こすと、寝息を立てている悠貴さんに軽くキスをした。
寝ている時は、子供みたい。
あどけないその寝顔にボクはしばらく酔っていた。
好きな人が隣で寝ているというのは、何て幸せなんだろう。
ボクを好きでいてくれる人が、こうして傍にいてくれる。
こんな気持ちは、今まで味わったことがない。
夢の中にいるようで、でも夢じゃ嫌で。
温かくて、くすぐったくて、いつまでもこうしていたい。
ボクはしばらくそうやって、悠貴さんの寝顔を見つめていたが、ゆっくりとベットから出た。
シャワー浴びて、朝ご飯作ろう。
得意ってわけじゃないけど、人並みにはできるし。
悠貴さんに、作ってあげたい。
こっそりとシャワーを借りて、タオルも勝手に借りて、服と下着が濡れていたことを思い出した。
昨日、洗濯カゴに入れたのを思い出したので、中を覗くとそこにはなかった。
洗濯機の中と乾燥機の中も、確認したがなかった。
もしかして、悠貴さんあれから洗濯して干してくれたのかな。
リビングに干してるのかもしれないと思い、ボクはタオルを腰に巻いてお風呂場を出た。
その時、何かが震えている音が聞こえた。
よく聞く音だった。
小さい機械が震えている。
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