『待………、え？あれ？いな……ぃ、え？え？』 あ、足…早っっ！！ もう、あんな遠くに……！！ 慌ててダッシュ。 『ま、待って！待ってっっ！！』 『………ん？』 廊下に出て、しばらく行ったところで ようやく相手が立ち止まってくれた。 『なんだい？僕になにか用？』 『……あっ……あのっ……今、あの、トイレで… 　しゃっ…しゃし…ん……』 あれ？ さっきは横顔しか見れてなかったけど…… この人……結構、年いってる……？ 『ん？なに？トイレ？写真？？』 『あ……あ、え？あ、そう！しゃ……しん……』 あ、あれ？ よくよく見たら、この おじさんの顔…… どっかで…見たような…… 『トイレ……写真……。あ、もしかして 　さっきトイレで隣にいたの キミかい？』 『え……？あ、は……い……………….、あっ！！』 あ…… ああ……っっ！ この人………… この人……！ 『ぶ、部長…っ…！し、ししし白川部長…っ！？』 『あー、はい。白川です。なにか用かい？』 『……えっ……えっっ……えぇ？？』 し、白川部長といえば！ 俺みたいな下っ腹でも知らない者はいない 異例の若さでシステム開発部の部長までかけあがり その手腕と才能で多大な功績をあげまくっている みんなの憧れ、エリートカリスマスーパー上司！ そ、そして…… 来るもの拒まず、去るもの追わず ……いや、来ないものまでも その端正な顔立ちと多彩な話術 数々の女性を口説きおとしてきた みんなが怖れる、カリスマスーパープレイボーイ！　 それが……白川部長……！ って、 そんな仕事も出来て、モテモテな白川部長が…… なぜ、梶の写真を見て……ニヤニヤしてたんだ…？？ あっ！ そういえば…！ 噂で聞いた事があるぞ…？ あまりにモテすぎる白川部長、 女の子はもう喰いすぎて飽きた！とかなんとかで 今は男を…喰い散らかしている……と……… ………あああっ！ なに？なに？？ まさか、そんな……！ 次のターゲットは……梶…っ！？ 梶なのっっ！？ 『マジか……ウソだろ……』 これは………… 知ってしまった以上 見過ごす事なんて出来ない…… なんとしても阻止せねば！！