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第6話

『おーい。さっきからどうしたのかな?  話がないのなら失礼させてもらっていいかな?』 部長の声で ハッと我にかえった。 『……え?あ、え…ちょ…っ……  いっ、いやいやっ!話ありますっ!!  待ってくださいっっ!!!』 立ち去ろうとする部長を腕を慌てて掴む。 掴んだ ついでに、部長を 人目につかない ちょっと窪んだスペースに引っ張りこんだ。 『おや。なんだい?こんな所へ……  愛の告白かい?』 部長の目が妖しく光る。 『………え?…………あ……/////////』 じっと見つめられ動けなくなる俺。 『……んー。キミ、かわいいね…♡』 見つめられながら頬を撫でられる…と なぜか 膝から カクン…と 力が抜けた。 倒れそうになる。俺の腰を抱きつつ 壁に体を押しつけ、どんどん近づいてくる 部長の顔。 …………あ これ……キ、キス……//// キス……され…ちゃう……////? …………… ま、いいか……… 完全に受け入れ体勢になった俺は 顔がちかづくにつれ、自然と目を閉じた。 目を閉じた途端、浮かんだのは──── 梶の顔。 はっ! いやいやいや! なにやってんの、俺っっ!! 『ちょ、ちょっと…待って……!待ったぁぁ!!』 触れる寸前だった部長の唇 (い、色っぺぇ…////) を 手のひらで塞いで阻止した。 あ、あっぶねー/////! 危うくキスしちゃうトコだった……////! ──と、安心したのもつかの間、 妖しい微笑みを浮かべた部長が 俺の手のひらを舌先で ペロッと舐めてきて… 『───っ──///////!!』 ガクン…と 膝だけじゃなく全身から 力が抜けた俺……は ヘナヘナと その場に座りこんでしまった。 『ふふ♡可愛い反応するね♡  今日、これから俺とデートする?』 『…っっ/////!!』 え? デート?? 俺が……部長と……デート………//// 『はは。なんちゃって。  僕に話があるんだよね?聞くよ?話して?』 『………………………は………? はっ!  …あ、は、はい…っ!』 あ、あっぶねー…… あっぶねーっ、俺っっ////!! んでもって あっぶなっっ!!! 危ないって!この人(部長)っっ!! 全然 その気なんてなかったのに 全然 好きでもないのに……! ダメだ…… やっぱり、この人を 梶に近づけちゃダメだ… ダメだ…!! 断固、阻止せねばっっ!!!

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