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22《これも個性》

数日後… 「国近さん、おはようございます」 普通に出勤してきた東洞… 会社の入口でばったり出会う。 「おう、おはよう…身体はもういいのか?」 「はい」 微笑み頷く東洞。 「じゃ、遠慮はいらないな、ビシバシ指導するからな!」 「え、いやあの…そこは、お手柔らかに」 そう苦笑いする。 「どれだけ上達するか楽しみだな」 廊下を一緒に歩きながら… 「国近さん…」 「なんだ?」 「僕のこと、怖いとか、気持ち悪いヤツって思わないんですか?」 「なんで?」 「だって、普通じゃないでしょ?」 家も、この間の夜の姿も… 「うーん、まあ、驚かされたことは沢山あるけれどな…お前には実際助けてもらえたし、それがお前の歩んできた人生なら、簡単に否定はできないだろ」 「……」 「まあ、最近の新人は変わったヤツが多いからな、それがお前の個性ってことだから、偏見はしないさ」 「…うん、ありがとうございます」 「けどな!お前はもう少しスルーを覚えろ、誰かれと助けようとするんじゃない、身体がいくらあっても足りないだろ!…もっと自分を大切にしろよ」 「……」 「…東洞、返事は?」 「はい…」 小さく頷くその顔はほころんでいた。 「…?何笑ってるんだ?」 「いえ…やっぱり貴方は変わってる…」 「変わ?お前に言われたくないな…」 「はは、国近さん、能力のこと…2人だけの秘密ですよ」 「え?あぁ…」 頷き答えた俺を見て、また、くすっと微笑む。

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