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ひくんっ。
全身に広がる甘い痺れにも似た疼きが、璃音の理性をも搦め捕る。
親指の腹で円を描くように胸の蕾を弄られ、龍嗣の雄刀で圧迫するように花芯を擦られ、唇は深く口づけられて。
弱い場所を同時に幾つも責められて、璃音は切なげに啼く事を堪えるしかできなかった。
「んっ、んぅっ、んんんっ、んんっ、ん…っ」
龍嗣が唇を塞いでいなければ、甘い声が廊下にまで漏れていたに違いない。
上体は跳ね、腰は中心を間接的に嬲られて揺れ動く。
開いた脚の間に割り込んだ龍嗣の腰が、強く緩やかに璃音の花芯に押し付けられてきて、逃げようにも逃げられない。
口腔内を貪っていた龍嗣の唇と舌が離れ、璃音の唇は熱い吐息を漏らした。
指で捏ねられるように胸の蕾を擦られて、体の中心にすべての熱が集まってしまったようで、璃音の体が更に跳ねる。
「は……っ、あぁっ、やぁ…っ!!」
龍嗣の背中に回した手を外し、自分の口をきつく押さえた。
昨夜、散々啼いたのに、朝になってまで啼いてしまえば、龍嗣にも弓削にも淫乱な子供だと呆れられてしまうかも知れない。
だから、必死で唇を噛み、口を手で押さえた。
体を繋いでもいないのに、芯を苛む責め苦に涙が次々零れて止まらない。
「んんっ、んぅ……んんっ、んん…っ、んうぅ………うっ!!」
無意識にかぶりを振り、歯を食いしばるうち、鉄っぽい味が口の中にジワリと広がる。
「………!?」
掌の下から何かが伝って行き、龍嗣が璃音を責めるのをやめた。
「…璃音?」
両手を退けられ、顔を覗き込んだ龍嗣が顔色を変えている。
「………?」
状況が読めずに固まっていると、唇をペロリと龍嗣が舐めた。
チリチリと痛い箇所も優しく舐めてから、顎の方へ伝って行ったものも丁寧に舐め取る。
「………?」
「唇を噛んでたろ、少し切れてるぞ?」
「あ、あれ…?」
指で唇に触れようとしたら、掌にも少し血がついている。
「ごめん、ちょっと調子に乗りすぎた…。
朝からあんまり虐めたら、璃音に呆れられてしまうな…。
と、言うか、弓削に殴られるかも知れないな」
困ったように笑う龍嗣は、璃音の掌についた血も舐め取ると、そっと唇に軽く触れるような口づけをする。
何度も軽く啄んだり、ジワリと滲んだ血を優しく舐め取りながら、少しずつ深くなっていった。
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