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「ひぁ…………ッ!!」  璃音の薄い胸が反り返る。  一気に突き入れられた雄刀に中を擦られて、脳天まで快感が突き抜けた。 「は………、ふぁ…っ」  璃音を貫いた龍嗣の背筋も、痙攣にも似た痺れが突き抜ける。  ずっぷり繋がった場所が。  ………熱い。  灼ける……。  龍嗣の責めに堪えかねて、あえかな声で啼く璃音の中が、硬い屹立を包み込んだまま締め付けた。  今まで見境なく抱いた相手達との気ままな行為と違い、沸き上がる快感の深さと悦びの深さは何なのだろう。  束縛を嫌い、自分本意の独りよがりなだけの戯れ事に過ぎなかった、ただの自慰だったのではないのか?  そう痛感する程に、璃音との交わりで得る快楽はいつも深い。  飽きっぽく束縛を嫌う自分が、自ら囚われて一人に執着する悦び…。 「龍嗣…」 「ん………?」 「僕…、女の子だったら、龍嗣、ん……っ、もっと、気持ちよかったかなぁ…。  龍嗣の…、あ…っ、うぁ…っ、赤ちゃん…産んだり…、きっと、今より…面倒じゃなか…っ、なかったかな…ぁ…?」 「いや、白川先生が言うには、璃音が男で良かったらしいぞ?」 「そ……なの?」 「ああ。  女の子だったなら、成長不全の状態で妊娠して、お腹の子供もろとも死んでいたかもしれないそうだ。  運が良くても、将来妊娠出来ない体になっていた可能性が高かったと言っていた」 「…でも、龍嗣に…赤ちゃんをプレゼントしたかったな…」  少し残念そうにしている璃音を、龍嗣が揺すりながら苦笑いした。 「そうか…?  でも、璃音は肝心な事を忘れてるぞ」 「………?」 「私は、君に関してかなりのヤキモチ焼きだ。  万が一、生まれたのが男の子だったりしてみろ…、本気で璃音を取り合うぞ?」 「…まさか…」 「いいや、有り得るぞ。  女の子だったら容認するが、自分以外の男が君に張り付くのを、私が黙って我慢すると思うか?」  真剣な龍嗣の問いに、璃音の目が点になる。  仮想だとしても、龍嗣が自分の子供と真剣に…ヤキモチを焼くだろうか?  龍嗣が…子供と張り合う…? 「……………」  まさか、いや…そんな馬鹿な…。 「……………」  弓削と世間話をしていただけでも妬いていた龍嗣…。 「……しちゃう…かもね…」  妙に璃音は納得した。

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