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仮定の話をしていただけなのに、本気でヤキモチを妬いた龍嗣は、璃音をギュウギュウと抱きしめた。
「…龍嗣、ん…っ、前からこんな…、あ…っ、ヤキモチ焼きだったっけ…?」
「いや、来る者は拒まず、去る者は追わずの、飽きっぽい方だったな…」
「…父さんの事は……?」
「そうだな…。
結構夢中だった筈なんだが、結婚して…瑠維が生まれて…諦めがつくのは早かったかな…」
「………」
「初めてだという相手も面倒臭いとさえ思っていた。
それが、璃音に対しては、初めての相手になれたというのが嬉しいし、どんどん私好みになっていくのも嬉しいんだからな…。
人生、何がどう転ぶかなんて分からないものだ。
今だって、璃音を何処かに閉じ込めて、愛情の総てを注ぎ込みたいくらいなんだからな…?」
「僕…、龍嗣に食べて貰えて…、初めてを貰ってくれた事も、ホントによかったって、そう思ってる…。
こんなふうに大事にしてもらえて、少しずつ好みの体に作られていくの…嬉しい…。
今だって、龍嗣と繋がったまま、ギュウギュウしてもらえてる…。
大事にしてもらえてる分、僕も龍嗣のこと、いっぱい大事にしたいって思うんだ…」
ニコッと笑い、璃音は龍嗣を抱きしめ返す。
お互い、感じ過ぎて辛い程の快楽に押し流されそうになりながらも、ありったけの思いを口にする。
好き。
大好き。
愛してる。
いっぱい気持ちよくなって…。
愛情も欲望も、すべての想いを篭めて互いを貪り、注ぎあう。
璃音の花芯に巻き付けたリボンを外し、龍嗣は最奥に雄刀を何度も何度も突き込む。
「あ…、あぁ…………ぁっ!!」
大きな手に包まれて、鈴口に指先がぐりぐりと当てられた。
ずくんっ!!
下肢へとダイレクトに広がる甘い痺れ。
切なく、途切れ途切れの悲鳴を上げて、璃音は極上の蜜を迸らせた。
そして。
キュウッと締め付ける花筒の中で、龍嗣も熱い白蜜を放つ。
二人は、何となく本能で感じ取っていたのだろうか。
互いを、失われた半身とまで思う程の自分達が、貪るように愛しあう事が途切れてしまうことを。
決して離れないと誓った二人を、大きく引き裂く事が待ち受けている事を…。
璃音と龍嗣は何かを感じ取ったように、際限なく抱きしめあった。
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