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 夢中で抱き合い、何度も上り詰めた後…。  璃音の体内に放った蜜を掻き出し、お互い体を洗いっこをして…。  新しく張ったお湯に、二人で向かい合わせになって浸かった。 「ん―――っ」  体の芯に残る甘い余韻を感じながら、璃音は両腕を上に伸ばした。 「大丈夫か?  随分、無茶をしてしまった…」 「大丈夫。  龍嗣が優しく抱いてくれたから、そんなにダメージになってないよ」  ニッコリ笑い、膝の上に乗った。  小さい子供が親の膝に乗るように背中を龍嗣に預け、璃音は息をつく。  逞しい腕に包まれ、うっとりとした表情になる。 「龍嗣…」 「ん?」 「ラブラブになったからには、もう、僕、目茶苦茶尽くしちゃうからね?」 「今でも充分尽くして貰ってるがな…」  実際、氷室重工の利益の大半は璃音の発案が素になっている。 「まだまだ。  各務の子供の尽くしっぷりは、半端ないんだから。  もっともっと、凄い…ことに………」  急に静かになった伴侶に龍嗣が訝しむ。 「まさか、な…」  嫌な予感がする。  確か、龍嗣と体を繋いだ後の璃音は毎回何らかの発明をしていた。  特に。  存分に啼かされた後は、かなりの大ヒットに繋がる発明だったような…。 「いや、気のせいか…」 「……きたかもっ!!」  体を抱く龍嗣の手から左手を離し、空中に数式を描き始める。 「………や、やっぱりか…」  目まぐるしく動く手が描く数式は、そのまま璃音の脳に記憶されていく。  どれだけのものを記憶しているのか、夢中になっている今は確認しようがない。  中断させたら訳が解らなくなるだろうし、逆上せる前には終わる筈だ。  敢えて声をかけずに待つことにする。  数式が終わると、流線型や幾何学模様を描き…。  大まかな設計図を作っていく。 「ふふ………っ。  すっごいのが出来たよ…っ」  悪戯っぽい顔で振り向いた。 「こら。  せっかくのラブラブな所なのに、いきなりトランスするな」 「だって…。  龍嗣とえっちすると、シナプスが活性化するみたいなんだもの」  少し困ったような顔になり、璃音は龍嗣の首筋を甘く噛んだ。

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