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ガブリエルのポッキーの日

「で、友達と何したって?」  ガブリエルは四つん這いになり喘ぎ声を漏らしていた。  体を支える手首はガタガタと揺れ出し、前方へと重心がずれてきている。後ろから細い腰を掴み、ガンガンとついてくるレオさえいなければ、こんなことにはなっていなかったはずなのだ。 「だってぇ」  腹が破けてしまう、とガブリエルは思った。強すぎる衝撃に身体が慣れ始め、甘い痺れに覆われていく。体を支えることを諦めると右頬と肩をマットレスについた。自然と尻が上がる体勢になり、さらにレオを煽ることとなったのに気づくほど頭のまわる天使ではなかった。 「何人とポッキーゲームしたんだ?」 「ご、5にんくらい……ゃぁんっ!待って、レオさんっごめんなさいっ、あぁぁ!」  小さなことに腹を立てるな、大人げない、と言われればそれまでだ。  年上の自分が学生たちの遊びに嫉妬し、キレて、抑えることもなくガブリエルの体を貫いていることは、他の人間が見ればとても理不尽なことなのかもしれない。  放課後、楽しそうに学校の様子を語ってくれたガブリエルは、今となってはレオのベッドで涙を流していた。  もちろん、これが欲に濡れた涙であることをレオは知っている。 「何で謝ってるか分かってんのかっ」 「んんっ、あぁぁんっ!レオさんもっ、ポッキー食べたかったんですよねっ」  反省しているようで、この天使の論点は180度ずれていた。 「そうじゃない!」 「ひゃっ!ゃぁだっ激しいっ、もっと、おくっちょうだいっ」  ねだり出した天使に、レオはこれ以上問い詰めても意味はないと悟った。  2人のポッキーの日は、ガブリエルが疲れて意識を手放したことで終わりを告げるのだった。

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