｢おい陸なにしてんだよ。早く帰るぞ｣ ｢うるさいっ！旭くんがいるんだよっ！今いいところだからちょっとまってて！！｣ 僕高校三年生岩田陸の趣味はイケメン観察。 中学校から一貫の男子校だから女の子を見かける機会が少なすぎて気づいたら男の子が性の対象になってた。 同じクラスのテニス部の吉井くんと笹野くんかっこいいんだよなー イケメンがたくさん.......眼福だ。 でも今のお気に入りのイケメンは隣のクラスの旭晴太くん。 バスケ部の部長で顔もかっこよくて何より優しい。 ｢むふふふふっ｣ ｢ニヤニヤしてんなよ。気持ちわりぃな｣ 僕がむふむふしながらお気に入りの旭くんのことをこっそり見つめてると隣にやってきた柳蓮斗が僕の頭に顎を載せる。 蓮斗とは幼稚園の時からの幼馴染で親同士も仲がいい、幼稚園の時は身長だっておんなじくらいだったのに今じゃもう20センチ以上差がある。蓮斗もイケメンなんだけどずっと一緒にいたからそういう目で見られない。 ｢はぁ、幸せになりたいなぁ。蓮斗、そろそろ帰ろ〜」 旭くんみたいなイケメンの彼氏がいたら絶対に毎日幸せだろうなぁ。この学校は男子校だからイケメンは結構いるけど、それにしたって僕なんかと付き合ったっていいよっていう人はいないだろうなぁ。