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第23話 甘い
「なぁ.......返事は?」
「蓮斗はさ、なんで僕なんかのこと好きなの.......?蓮斗にはもっと可愛い子が似合ってるんじゃない?」
「俺にとってお前より可愛いやつなんていない。」
「.......なんか蓮斗キャラ変わったね.......」
蓮斗の背中から蓮斗がすごいドキドキしてるのが伝わってくる。
「まだ今は蓮斗のこと好きとは言えないと思う.......でもちゃんと考えるよ.......」
「俺の事男として意識してくれるだけで嬉しい、返事ゆっくりでいいから。とりあえず今日は早く帰ろう。」
タクシー乗り場に止まっているタクシーに乗り込み僕達は家に向かった。
「陸、手。」
「あ、うん......」
タクシーの運転手の目も気にせずに初めての恋人繋ぎ.......
今までエッチはしたけどこんなに恋人っぽいムードは初めてだった。無言のタクシーの中、手を繋いだだけでバクバクと音が聞こえてきそうなくらいドキドキしてる僕。蓮斗への返事なんて考えるまでもないだろ.......
しばらくぼーっとしていると僕の家に着いた。
「蓮斗ばいばいっ、また明日ね」
「あぁ、おやすみ」
ちゅっ
別れ際、蓮斗の頬にキスをした。
口にするのは恥ずかしかったからやめたけど、喜んでくれたかな.......
茹でダコのように赤くなった蓮斗を乗せて、タクシーは出発してしまった。
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