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お家のあの子♡

朝、わくわくとソワソワが止まらない。 さぶちゃんが自分から俺の家に来てくれる!なんて嬉しい事なんだろう!! 早く来ないかなー、なんてお菓子と飲み物の確認しながらウロウロ。 そしてとうとう!ピンポーンとインターホンがなった!! モニターを見れば、もじもじとしながら俺がドアを開けるのを待っているさぶちゃんが!! 思わずそれを写メってしまった。 「出るのが遅いぞ、愚民!!」 玄関のドアを開ければ、さぶちゃんからの怒声が聞こえた。はいはい、ごめんねなんて全然思ってないけれど笑顔で答えて。 「こ、これ....母上が貴様にと」 「あ、これ。駅前のケーキ屋さんだよね?神様も駅前に来るんだ」 「いいか、人間の目には普通の駅だが、我らからしたらあれは特別な」 「とりあえず、座りなよ。飲み物持って来るね!これは3時のおやつでいいよね?」 言葉を遮られたのが不満そうに、少しだけ頬を膨らませながら頷くさぶちゃん。 可愛い!!イケメンが頬を膨らませてるっていいね!可愛い!!! そのまま飲み物を持ってさぶちゃんの横に座ると、一瞬さぶちゃんの体が強張った。 あらあら、こんな朝から手を出したりなんて....する時もあるけど今はしないのに! そう思って、クスクス笑いながらさぶちゃんの髪を撫でた。 「何を笑っている。そして気安く触れるな」 「うん...可愛いなって思って」 そう言えば、忽ちに赤くなって俯いてしまう。 俯いてたって分かるよ、その口が嬉しそうに少しにやけてるのが。 本当に可愛い! そんな思いを込めて、頰にキスを落とした。

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