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第3話*天使の差し入れ*
「うー。まだちょっと寒いな」
春も、もうすぐ終わりツクモも薄いパーカー一枚だが心の底が冷たかった。
「・・・」
小さい声で何かをつぶやく。
家に戻りリビングの長ソファにバフッと身を落とす。
足をソファのひじ掛けに置きブラブラさせながら
「あー、今日アキラ当直か・・」
ピンポーン。チャイムが鳴る。
ツクモは飛び起き鏡で髪を整え玄関を開ける。そこには少し茶色い髪の男子高校生がいた。
「こんにちは。アオイくん」
「こ、こんにちは。ツクモさん」
少年の方は少し緊張しているようだった。
「これ、サンドイッチなんですけど、もしよろしかったら・・」
「うん。アオイくんのお母さんのサンドイッチはおいしいからね。是非いただくよ。
でもどうして俺がいるってわかったの?」
「あ、ち、父が病院から連絡をもらったみたいで・・」
『みーすーずーちゃーん』
「うん。気を使ってもらってうれしい。お母さんにもお礼を言っておいて」
ポンポンと少年の頭をたたき、
「ありがとうね」
「はい。お仕事頑張ってください」
少年が帰るのを笑顔で見送る。
「あー。マジ天使。美鈴ちゃん生殺しですわ~」
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