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第13話*少しだけあたためてあげて*②
「私ねえアオイくんの事、好きよ」
「えっ・・あ、ありがとうございます」
突然の告白に戸惑うアオイ。
「そしてツクモもアオイくんの事がきっともっと好き」
「え?」
え、なに?胸が熱い・・。
「きっと私以上にアオイくんの事が好き。とても大切」
『絶対いま俺顔が赤いんだろうなあ』
ずっとうつむいたままのアオイ。
「だからアオイくんに近づくのが怖いのよ」
「怖い?」
「もしもアオイくんに拒絶されたら、ツクモ壊れるわ。そんなことが起こらないように
仕事がらみでしかないけれど、私や十夜君がそばにいるの。私たちね、大学の同期なのよ。
だからずっとツクモを見てきた。だからわかるの」
「壊れるって?」
「ふふっ。今日はこれでおしまーい」
「わたしもツクモも山切先生にはお世話になっているし、尊敬している。だからそれを
裏切ることはしたくない」
「でも私はツクモにも幸せになって欲しいのよ」
くるりと美鈴がアオイの方を向いて、
「ね、お願い。ツクモの事嫌いにならないで」
「はい・・でも泉守先生はツクモさんの恋人じゃあないんですか?」
「やだーやめてよ。あんな駄々っ子。ただの保護者よ、保護者!」
カラカラと笑いながら美鈴がアオイの肩を叩く。
「うわっ!」
『じゃあ今ツクモさん恋人いないんだ・・って何?その考え』
アオイは美鈴と別れた後、一人で家に向かいながら、
「ツクモさんの事は嫌いじゃないけど、でもなにしてあげればいいんだろう」
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