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クリスマスSS 3
「な、な、てめ、人が怒ってる時に」
「怒ってても可愛い」
「おいっ、んっ、んむ……ンン……っ」
抗議をしてやろうと開いた口に、和巳の舌が滑り込み、言葉を奪われた。
ごまかされた気がして背中をバシバシ叩いても、びくりともしない。
煽るように粘膜を舌先で撫で回され、「あふ……」と無防備な声が漏れた。
一番弱い上あごの部分をぬるぬる擦られると、抵抗する気も吹き飛んでしまう。
目元を赤く染め、とろりとした表情の棗に、和巳は額をこすりつけながら囁いた。
「……棗の口が悪いのなんてただ不器用なだけだし、誰にも懐かないで俺だけに可愛く笑いかけてくれるのもずっとたまらなかった。棗が保健室に来るたびに、抱き寄せてキスして、制服を脱がせたいって……教師にあるまじき煩悩との戦いだったよ」
愛おしげに何度も唇をついばみながら告白した和巳に、棗は驚いて目を瞬く。
「それって……制服着た俺に欲情してたって、ことか……」
「そう。……“岩佐”はずるかったよ。真面目に学校に来ないくせに保健室には毎回顔を出すわ、俺の前でだけきらっきらの瞳で微笑むわ、思いつめた顔で俺みたいなのと番になりたいって言うわ……。そんなことされたら、オッサンなんか簡単にメロメロになっちゃうでしょうが」
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