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クリスマスSS 7

「仕事で疲れて帰ってきた時に、棗の顔を見れるだけで幸せなんだ。それに、お前はまだ若いし、可愛いし、違う世界に旅立ってしまう前に芽を摘み取っておかないと、もう心配で心配で」 「ば、ばかじゃねえの」 真っ赤になってごまかすように俯くと、和巳が「返事は」と言葉を促す。 奇麗なだけじゃない、エゴイスティックな動機までさらりと告白され、棗はひどく安心していた。 自分だって誰にも和巳をとられたくない。 それを堂々と主張していいなら、何も持たない自分でも、そうできる立場になりたい。 「……あんたが好きだ。俺と結婚してください」 どこにでも転がっている月並みな言葉だったが、まっすぐに言い切った。 もう返事というより、棗からプロポーズしたみたいになっている。 感極まった和巳が棗の顎を掴み、「愛してる」と囁いて口付けた。 チキンのせいで口の周りが油っぽくなっているのに、と情緒のないことを考えていると、和巳が唇をぺろりと舐め、いたずらっぽく微笑んだ。 「クリスマスが終わったら、二人で婚姻届とりに行こうな」 【END】

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