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【29】-5
「え、無理……」
「やってみなきゃ、わからないよ」
いや。わかります。無理です。
心ではそう思ったけれど、身体は勝手に挑戦モードに突入していた。
硬いものを押し当てられ、一度開かれた場所がじわりと疼き始める。濡れるはずはないのに、ジェルで濡らされた感触がよみがえって、そこに周防のものが欲しいと思った。
「トモ……」
力を抜いて服従の意思を示す。
手首を掴んでいた指が外れ、玲のシャツを器用に剥ぎ始めた。ボタンを外され胸を開かれ、肌があらわになる。周防の唇がそっと触れた。
「あ……」
敏感になった突起を狙い、舌で軽く突かれた。
「ん……、ふ……」
「ここ、好き?」
「うん……。あ……、トモ……」
ぺろぺろと舐められて息を乱す。熱い吐息を吐きながら、そこ、と囁いていた。
「あ、そこ……、ちゅって、して……」
「ここ?」
「うん」
こくこくと頷く。
舌を這わせていた場所に周防がちゅっと吸い付いた。きつく吸い上げられ、舌で粒を転がされ、全身に甘い蜜が満ちてゆく。
「ああ……、ん」
背中を反らして薄い胸を突き出した。右の胸を吸い上げられながら左を指先で摘ままれ、ああ、と甘い声が零れ落ちる。
「あ、トモ……、トモ……」
「ああ、玲。可愛すぎる……」
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