4 / 19

第4話

結人side 首輪をつけているだけで、差別され友達なんて一人も出来ず。相談に乗ってくれる人も、優しくしてくれる人もいない…。 「ねぇ、俺の恋人にならない?」 「……えっと…。僕、男…」 「それは見て分かるよ?」 まるで "何言っての?馬鹿なの?" みたいな言い方をされた…。いきなり、兄だと言われた人に恋人なんて言われても、信用できない。 それに恋人なんていいながら、性処理の為だけに使われる…。みんなそうだったから…。 「兄弟なのは世間的には良くないんだろうけど、問題ないでしょ?」 「……あの…、えっと……」 「恋人じゃ不満?」 「いえ、…うれし、です……」 …でも、αに逆らっても、いいことなんてない。なら大人しく言うことを聞いている方がマシだと、散々思い知らされて来た。 ここでも結局、僕は性処理役なんだ…。分かってた。分かってたけど…。やっぱり虚しい……。

ともだちにシェアしよう!