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第68話
伊織のモノがズルッと抜け出す
同時に自分のナカの奥からもなにかが出てくる感覚があった
ドクンと大きく何度も脈打つ
伊織と強く結ばれたいという欲が押し寄せてくる
「いっ、いおりぃ。なんか、苦しいっ」
「私も......なおがなおの全て、が欲しいっ。オトナになったみたいだね、なお」
そう言って噛みつくようにキスを互いに繰り返す
「っ......なお、んっ、愛してる」
「んっんんっ!ふぁっ、いおりぃ......噛んで」
今すぐにでも伊織に僕の全てをもらって欲しかった
「ここ?......やっと、なおが私のっ」
ガリッと噛まれた筈なのに
激痛に悲鳴をあげる筈なのに
僕は、伊織に噛まれたという悦楽と幸福に思いっきり啼いた
「あっあぁぁぁぁぁぁはあっ、いっいいっ!」
番になったその日の朝、2人で役所にいって婚姻届を出した
この日僕らは、夫婦になった
「よろしくね、奥さん」
「はいっ......あっ、あなたっ!」
多分、あのぶつかった時から全てが
運命......
なのかな?
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