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第2話

前世はまぁ…色々あった。平凡な人生ではなかった。そして…とても短い人生だった まぁ…結局全ては自分が原因を作ったのだけど。 前世の産みの親は今の両親みたいに可愛がってくれることも愛してくれることもなかった。 あいつらは早い段階で俺の育児を放棄した。 食事は良い時で2日に一度パンを一切れとか廃棄品のおにぎりとかをもらった。まだ食べ物をくれるだけ良かったのかもしれないけど… 風呂にも入れてもらえない。金がかかるからだ。 家ではほぼ裸同然で生活させられていた… 寝る場所は勿論与えられず座ったまま眠る。それが毎日のことだった。 国から出る手当ては全て酒とギャンブルに消えていった。 それでも金が足りなくなった両親は…俺を変な趣向の金持ちに売った… …それ以来その両親とは会ってない。だからその後奴等がどうなったのかは知らない。 買われた先は所謂少年趣味の人の家だった。 ちゃんとした格好、食事も与えてもらい、ふかふかのベッドで眠れる…幼稚園や学校にも通わせてもらえる…それまでより生活は大幅によくなった でも…買い主は年端も行かない俺を…自分好みにするため毎日毎晩汚した…主人だけじゃない…他にも色んな大人を相手させられていた。 多くの大人たちに抱かれた後は沢山お金がもらえていた…お金のためならどんなことでもするように養父に教育された俺は客の男達に気に入られるため多くの教養を身につけた。 どんな人にでも合わせられるように… そんな日々を送っていたある日、ある家族に出会った。 それは金と権力に目がない醒井家だった。醒井はかなりの金持ちだった その次男であった智輝に出会い、いろいろな変化は訪れた。 俺と同い年で人形みたいに綺麗な容姿をしていた智輝。彼はいつもにこやかに笑っていて…誰にでも分け隔てなく優しくて… …そんなに綺麗な智輝だったけど実はかなり汚い仕事をさせられていた。 智輝の容姿や教養を利用されていること、面倒なことを押し付けられていることさえ気付かないまま智輝は笑ってたのだ。 金のために股を開くように仕付けられた智輝。そんな智輝が目についた…嫌いだった。 だって利用されていて惨めなはずなのに本人はそれに全く気付かずへらへらと笑っているのだから。それが使命だと…誇りだと思っていたのだから。 そんな智輝がとにかく気にくわなかった …智輝を陥れるため…俺は智輝の恋人となった。 智輝の家とは金の価値観が似ていた 金に執着がすごいあの家に入りたかった。 金さえあればいつか幸せになれるって…そう思ってた。 智輝の家はあの頃の俺の主人よりも大きな屋敷だったし金も沢山あったし… とにかく金が欲しい…金さえあれば幸せなんだ。そう思って疑わなかった。 あの頃の俺は智輝の恋人ではあるけれど本当に愛していたのは智輝の兄である琉輝さんだった。人とは思えないことを迷うことなくできる醒井家でも突出して卑劣だった琉輝さん。 金さえあればどんな悪事にも手を染めていた。 汚れきっている琉輝さんは俺にとって憧れだった。 どんなに汚れてようが金がある方が結局は強いのだから そしてあの出来事が起こるのだ

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