「久しぶり。どったの？あさちゃん」 最近なかなか会えてなかったあさちゃんとの久しぶりの再会だった 「あのね…俺…海外に暫く行こうかと思ってるの」 「へ？」 「あのね。龍くんはさいつかご両親のお仕事をするでしょ？世界展開してる会社だからさやっぱり語学力いるでしょ？だから本場に行こうかと思ったの」 「あさちゃん話せるじゃん！それじゃだめなの？」 「…俺…龍くんに釣り合う人になりたい。龍くん本当に凄いの…俺…この間ね…パーティーに招待してもらったんだけど…自分の限界っての感じちゃった」 「あさちゃん。離れて平気？」 「わかんない…離れたことないもん…付き合いだしてほぼ毎日…会ってたから…けど…あのね…色んなとこの御令嬢っていうのかな？がね…やっぱりキラキラに見えて…すっごく綺麗で…龍くんにお似合いで…龍くんは元は女の子大好きでしょ？だからさ…」 「ん〜…そんなに頑張らないといけないならもうやめちゃえば？だったら俺にすればいいじゃん。俺だったらずっと近くにいるんだからさ」 　 本音を言えばそんなこと全く思ってない。けど龍くんはそんなこと全く望んでないし家を継ぐ気はないっていってた。 離れたら多分龍くんが耐えられないと思う。 だってあさちゃんへの想いが相当大きいから。 「俺は…龍くんがいい…」 「あさちゃん。龍には相談したの？」 「ううん…」 「ちゃんとお話して決めたらいいよ。龍くん心配しちゃうよ。あの人過保護だから」 「でもっ…」 「あさちゃん。レベル上げたいってんなら龍にお願いしたらいいんだよ。龍教えるのすっごくうまいでしょ？」 「けどっ！！それじゃあ…」 「じゃあ仮によ絶対ぜーったいないけどさ離れている間に龍くんに素敵な人できたら耐えられる？それにあさちゃんにもできるかもしんないよ？本当にいい？」 「やだ…」 「それにおそらくだけど龍くんにその話ししたらあさちゃんは監禁まがいのことされると思うんだよね。龍はあさちゃんが大好きすぎるからさ。俺はね勉強するの反対はないよ。でもさ他にも方法はあると思う。それに…あさちゃんいなくなったら寂しい…」 寂しいのは本音だよ。心配してるのはあさちゃんは可愛いから変な輩に連れて行かれないかと言うこと あさちゃんは気にしていないかもしれないけれど俺にとってあさちゃんが連れ去られたあのことはまだ心の奥底でトラウマとして残ってる。 あのときすごくすごく怖かった…酷いことをした俺が言うのは間違ってるかもしれない。 けどもう会えないかもしれないって…そう思うととても怖かったんだ… 「あさちゃん。龍とちゃんと話してみて。いい？絶対だよ」 「…わかった…」