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出したくなくて、そんなこと人前でしたくなくてボロボロと涙が溢れてくる。 「ひっく、うぅ、や、だぁッ、ひぅっ」 ぐずぐず泣いて男らしくないなんて思われるかもしれないけど、おにーさんの前では涙腺が崩壊しっ放しだから今更気にしたりしない。 「ああ、くっそ、マジ泣きはずりい」 「ひっく、ぅ、う、」 苛立ったように言い放って、俺のものを触るのをやめたおにーさん。指は入ったままだし、撫でるように触れるのは変わらないけどさっきまでの尿意から少し遠去かった。 「ゔぅ、ひっく、ゔうっ、」 「ああ、もうっ、分かった。分かったから泣き止め」 「ひっく、、も、しない?」 「ああ」 「ううっ、ぜ、絶対?」 「今日はな」 「きょ、うは?」 今日は、ともう一度言っておにーさんは俺の顔に顔を寄せる。キスするのかなあと思ったのに、涙を舐められるだけだった。されるがままに目を閉じてると、さっきまでの猛烈な尿意はどこかに行ってやっと落ち着きを取り戻した。 落ち着きを取り戻しても、さっきまでの快感とも痛みとも羞恥とも取れない不思議な感覚に、俺のものはなかなか萎えなくて、結局おにーさんが射精させてくれた。 尿意がやばかったはずなのに、落ち着いてから触られると普通に精液を出したいとしか思わなくて、さっきの尿意が何だったのか気になって仕方がない。教えてくれるかもしれない人に聞きたいけど、気になるならやる?なんて言われそうな気がして聞く気にはなれなかった。 風呂で1回、ベッドで2回射精を強いられた俺は精液とローションまみれでシャツを着ている。ベッドは言わずもがな。おにーさんの服にも俺の精液が飛んでて寝室は大惨事だ。 「誠、起き上がれる?」 「うあ、やだ」 「体力ねえな」 こんな満足感あり過ぎる射精を3回。おにーさんに飼われるまで抜く暇あるなら寝てたかった俺が1日で3回!そりゃぐったりするよぉ! 「むり、やだ、だっこ」 「お前抱いたら俺が汚れる」 「もお付いてるよ」 「チッ、出し過ぎ」 すでに汚れてたことに諦めたのか、俺のことを抱き……担ぎ上げて移動させてくれた。暴れず下ろしたままの足に当たったのは硬くなったおにーさんのもの。 「おにー、さぁん」 「ん?なに?」 「おにーさんの、おっきしてる」 「勃たなきゃ問題だろ」 そりゃそうなんたけど。 されてばっかり、でいいのかなあ。好きな時に好きなように可愛がられることが俺のすることなんたけど、だからこういう時気にしなくていいのかも知れないけど。 「おにーさん、あのぉ」 話しかける俺をクッションに下ろしてくれて、返事もせずにシーツを変えてくれる。これからはなんか敷いてやるか、なんて言ってて是非そうしようと心の中で頷く。俺、おにーさんに触られると出血大サービスみたいだから何回やっても出る気がする。今のところ機会に恵まれてないけど、おにーさんにされることを知って、自分がしていたオナニーなんかで足りる気がしない。射精しても満足感が違いすぎる。 シーツを替えて、俺に近づいたおにーさんは俺から汚れたシャツを引っこ抜いてくる。 「うわぁあ!おにーさんのエッチ!」 「何度も見てる」 「うぅ、そういうことじゃないもん!」 「ほんと、ほっせえ体」 そう言いながらおにーさんは俺の体を拭いてくれる。俺の体を確かめるようにまじまじと眺め、そして拭いてくれる。その手は存外優しい。 「おにーさんって何で細い方が好きなの?」 「折れそうだから」 「折らないでね」 「折らねえよ。でも誠ほど細いと、縛り甲斐はねえな」 「え?」 うん?今なんて言った?縛り甲斐??? 縛るって、縛るって、何を?誰を?なんで? あ、でもおにーさんってさでぃすてぃっくな人だった。もしかしてそういうプレイをするの? 「暴れない限り動きは拘束しねえよ」 「おにーさん後出しジャンケンひどい!」 「はあ?」 「そんなの契約内容の確認前に教えてよお!」 「はっ、人を飼うような奴が真っ直ぐなわけねえだろ」 それもそうなんだけど!そうなんだけどね! だってだってだって。 「………あんま酷いことしないで」 「どこまでがお前のいう酷いだよ」 「………お、お漏らしはしたくない」 「縛ると出せなくね?」 「どこ縛る気なの!?そんなところ縛っちゃダメだから!」 「そうか?少しくらい平気だって」 「ならおにーさんがしたらいいじゃんかあ」 「俺はする趣味はあってもされる趣味はねえよ」 「俺はする趣味もされる趣味もないよおっ!」

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