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「おにー、さぁんっ、もぉ、もぉ抜いてえっ」
「ははっ、どっちを?」
「おち、んちんのっ、もぉ出させてえっ」
はいはいと笑ったおにーさんが俺の体を支えて俺の中から自分の性器を抜く。それだけでもヒンヒン悲鳴をあげるけど、抜かなきゃどうにもならない。
全然息が整わないままの俺をベッドに転がして、おにーさんは俺のおちんちんに刺さったおもちゃを抜いていく。ゆっくり、だけど確実にいいところを擦っていくのが気持ちよくてたまらない。抜いてくれると思ったのに、なぜかそこを通り過ぎるとまた入ってきた。
「ひぁぁっ、あっ!な、んで?」
「いったタイミングで抜いたらちゃんと精液出せんのか気になったからやってみるだけ」
「それッ、っあ!あぁっ、いやあぁんッ」
それ人体実験!
「あぁーッ!いああッ、はぁン、い、やあああっ」
文句を言う前にそこを何度も擦られて、いかされる。言っていたようにいったとほぼ同時にそれは抜けていったけど、俺の体のバカさ加減は限度を知らないらしい。こうしていくのと同じタイミングで抜かれても、1度出すのを我慢させられるとうまく出せないらしい。
相変わらず、チロチロと漏れるようにずっと精液を垂れ流すだけで溜まったはずの精液がぴゅっぴゅっと飛ぶことはなかった。
「おにー、さぁんっ、たす、たすけっ、いやあっ、出なぁ、出なぁのおっ」
「くくっ、こうやっても出せねえの?」
「うぅあッ、おね、がぁい、出さ、せてえっ」
「ほんと、バカすぎ」
呆れた口調のおにーさんは俺のおちんちんにそっと触れて、優しくしごいてくれる。少しずつきつく握って、うまく出せるように促してくれて、ようやく精液が飛ぶようになる。たっぷり我慢させられたせいで量は多いし、時間はかかるしで、続く快感に息も絶え絶えだった。
そんな俺に追い打ちをかけるのは俺の体で、やっと射精が出来てホッとするのも束の間、分かっていたけどおしっこまで出てくる。
せめて手で隠そうとするけど、おにーさんは許さない。
「いやああっ、みっ、見な、いでぇ」
「ほんと可愛い」
「あ、うぅっ、いやあっ」
分かってても恥ずかしくて、おにーさんはこれまで眺める気だったのも分かってて、だけどやっぱりものすごく恥ずかしい。尿道プレイはやっぱり嫌だと心の底から思う俺と、おにーさんの意見は全く違う。
「ほんとバカな体だな」
「いわ、ないで」
「すっげえ可愛い」
「ッっ」
優しく笑って、そんなこと言って、赤くなったなんて笑いながらほっぺや唇にちゅっと軽いキスをたくさんくれる。どう考えたって甘ったる過ぎるけど、こういうのはすごく好き。抱きつきたいけど体がいろいろな液体で汚れ過ぎているからと躊躇っていると、おにーさんの方が俺を起こしてぎゅっと抱き締めてくれた。そうされてやっと、俺とおにーさんの背に手を回してぎゅうっと思う存分抱き着いた。
やっぱり、俺はこの人を独占したいなあ。
「ねぇおにーさん」
「ん?」
「彼女作るのも、他にペット飼うのもダメだよ」
「なんだ突然」
「おにーさんは、俺のことだけ飼ってたらいいの」
「誠もな」
「俺はおにーさんのこと大好きだからそんなことしないもん」
「俺もお前のこと好きだよ」
!?!?!?
なに!?また爆弾降ってきた!
「付き合う?」
「へっ!?!?!?」
「別に恋人になったってすること変わんねえだろうけど、一個だけ」
またとんでもない爆弾と、疑問が降ってきた。
なんだろ?
そうなると同棲?ってことになるから家事の分担とか?生活費の折半とか?首を傾げて見上げる俺におにーさんはふっと顔を緩めて笑う。
俺が思い浮かんだことなら喜んでするけど、おにーさんが思うのはそんなことじゃなかった。
「呼び方」
あ、そっ、そっか。こ、恋人?になるんだもんね。
おにーさんって呼べないって、、、
「な、夏目、さん?」
「ぶっ、なんで名字?」
「ほ、ほ、ほっ」
「ぶぶっ」
穂高さん、と言おうとしても「ほ」しか出てこなくておにーさんが笑い出した。む、むりだあ!恥ずかしい!
と、と言うか!
「おにーさん」
「なんだ?」
「恋人ってね、好き合った人がなる関係だよ」
「そうだな」
「おにーさん、俺のこと好きなの?」
「そう言ってんだろ」
え?今ので意味を取り違えるほどおにーさんはバカじゃないよね?そうなの?じっとおにーさんを見るとなに?と言うだけでいつも通りのすました顔だ。
「ぽーかーふぇいすぅ」
「そうか?」
そおだよ!
でも嬉しい。おにーさんが俺のこと好きって、嬉しい。
絶対俺の方が好きだけど、好きの大きさとか測るだけ虚しいしいい。
むぎゅむぎゅ抱きしめて、おにーさんに大好きって言うと返事は返ってこないけど優しく抱きしめてくれた。
「他に尻尾振るのも、目移りすんのもナシな。俺はその辺許せねえよ」
「ん、いーよぉ。俺にはおにーさん以上の人居ないもん」
性格はかなり悪……歪んでるし、性癖は変わってるし、独占欲も強いけど大好きな人。
そんな人との関係が、ほんの少し、少しだけ変わった。
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