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なんでだろう……。 これからおちんちんにあんな棒を突っ込まれるというのに、それ自体は痛いというのになんで俺の体はこうもバカなんだろう。 「………勃たせんなよ」 「知らないもんっ」 「いかせてやったのに意味ねえだろ」 「知らないってば!」 呆れ返った目で見られるけど仕方ない。 勃ったんだからどうしようもない。 なんで勃つのかは、きっと痛みよりもあの快感への期待の方が大きいからだ。 「………仕方ねえか」 本当に仕方のない体だ。 おにーさんはむくむくと育つ俺のものにシリンジを当てて、やっぱり潤滑用のゼリーを押し込んでくる。普段出すところに入ってくる感覚はどうにも慣れない。こんなことに慣れる必要なんてないはずなんだけど。 「ぅぅ、これ、いやっ」 「入れてた方がいいって」 「うっ、入って、くるっ」 「ほんといい体してるな。萎えない」 「あぁっ、もぉ、言わなく、っていいからあっ」 萎えてないことくらい、俺だって知ってる。 違和感ばっかりで気持ち良さはないはずなのに、なんでこんなに期待してるのかもよくわかんない。そんな違和感に耐えて、ようやくおにーさんが俺の性器から手を離して、持つものを変える。ちゃんと俺の意見は汲んでくれるようで細くて先だけ括れたおもちゃ。 たったあれだけであんなに気持ちイイんだから、あんな太くて球状のものは絶対にやばい。あんなの覚えたらいよいよ俺のおちんちんがバカになる。 「なあ」 「ふ、え?」 「せっかく入れたのになに出してんだよ」 「???」 おにーさんに言われて自分の下腹部に目をやるととろっと先走りなのかゼリーなのかよく分からないものをこぼしている。………本当にだらしないおちんちんだ。 「ごめ、なさぃっ」 「ほんと気持ちよさそうにしてたもんな」 「ッ、ぅぅ」 言い返せない俺を見て笑い、くちゅっと俺がこぼしたものを塗りつけるようにして先を開く。 こうなったらもう入ってくるだけで、俺のおちんちんに棒がゆっくり入ってくる。 「ィッ、まっ、あっ、痛ッ」 「だから勃たせんなっつってんだよ」 「ァッ、まっ、てえっ、アアッ」 ギチギチと俺の中を進んでくるそれは、無い道をこじ開けるように進んでいて痛い。いつもより痛いのはどうやら俺のものがおっきしてるからみたいだけどそればっかりは自分じゃどうしようもない。 「………中途半端に刺したままの方がどうしようもないと思うけど?」 「ひぃ!そっ、それでもっ」 「大丈夫、お前のことだから入れたら気持ちよくなる」 「それっ、ァッ!ィッ、ゔぅっ、はぁっ」 全然大丈夫じゃないっ! それでもゆっくり押し込まれると俺のおちんちんはそれを飲み込んでいって、どんどん深く刺さっていく。 そして、それは突然やってくる。 「ひああッ!ァッ、あンっっ」 「相変わらずイイ反応」 「アッ、いやぁあっ」 入れるときに擦っただけで頭まで突き抜けるような気持ち良さに襲われるのに、いたずらにそれを回してくるもんだから俺の体はびくびく震える。 ゆっくり抜かれて、当然そこを擦っていくから怖いくらいの快感がやって来る。もちろん抜いてくれるはずはなく、またゆっくり押し込まれてそれはまだ少し痛いけど、それもすぐに忘れる。 「あぁっッ、はぁっ、ンんっ、いやぁ」 「嫌そうに見えねえけどな」 「だっ、てぇ、アっ!いくぅっ、むりぃ、いやあっ」 こんなに気持ちイイことは知らないのだ。こんなに直接的な快感は他に知らない。精液を出せないと分かってても、登ろうとする体を止められない。

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