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第21話
ぐちゃぐちゃと下肢で水音が響く、いつの間に準備されていたのかローションが腹の上に垂らされてちょっと冷たい。そしてそのローションの滑りを借りて兄の指が既に3本俺の中を蠢いている。
兄を受け入れる為に準備は色々していたし、そこに自分で指を入れた事もあったけど、やっぱり自分でやるのと他人にやられるのでは大違いだ。
「っあ……はぁ、くるし……」
「苦しいだけか? 気持ちの良い所はないか?」
「そんなの……分かんなぃ、あぅ!」
兄ちゃんを煽る為に色々言ったけど、そもそも俺、経験値0だからな? 自慰でそこに触れた事はあるけど、正直後ろが気持ちいいなんて思った事は一度もない。だけど、俺が兄を受け入れる為にはそこを使うしかないのも分かってる。
「ねぇ、指……ヤダ、早く……ちょうだい」
「自分で弄っていたと言うだけあって、ずいぶん柔らかくなっているな。だが、そこをやらせてくれなかったのは俺だって少し腹立たしい」
「怒ってる?」
「怒りはしないさ、優しくすると言っただろ? でも、四季が自分でどうやっていたのかは興味がある」
そう言って、兄はにこりと笑い「いつも自分でやっているようにやってごらん」と指を引き抜いてしまった。
「自分で……?」
「やっていたんだろ?」
有無を言わせぬ口調、やはり少し怒ってる。顔を見られるのが恥ずかしくて俺はうつ伏せに、腰だけ少し上げてそこに指を這わせた。そこはもうたっぷり塗り込まれたローションでいつも以上に滑っている、そっと指を潜り込ませたらすぐに指を飲み込んだ。
ゆるりゆるりと指を差し入れ広げるように動かしてみる。やっぱり既にいつも以上に緩んでいて苦しくない。
「っ、ふ……ん」
「すごいな、簡単に奥まで飲み込んで、ひくひく動いてる」
「ぃ、いわないでっ」
兄に自慰を見られているかと思うとそれだけでとてつもなく恥ずかしい。
「なんで? とても綺麗な色だよ。ほらこっちも蜜が垂れてきた」
そう言って兄は軽く俺自身を握り込む。まだ尻穴だけでは気持ちよくなれない俺だけど、見られているというそれだけで、そこは反応を返してしまったのだろう、兄はくすくすと笑う。
「も、やだぁ……恥ずかしぃ」
「何を恥ずかしがる必要がある? 四季は可愛いな」
ずいっと兄が俺に覆いかぶさり耳朶を食む。俺の手を覆うように兄の指も俺の中に侵入してきて少しだけ苦しくなった。そのまま律動をくわえられ、零れる声が止まらない。
「あ、んっ……強くこすっちゃ、だめぇぇ」
「だったら、そろそろ……」
そう言って兄は俺の手を掴み引きずり出して布団の上に押し付けた。そして腰に押し付けられたモノは俺の想像より遥かに大きい。
「え……うそっ」
そんなサイズ想定外、そんな大きいのはいんないっ! けれど問答無用で押し付けられたそれがぐっと俺の尻穴を押し広げる。そんなの無理ぃぃぃ。
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