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第1話 まずはお雑談から

昼休み、奏太は親友の晴臣からメッセージを受信した。 PCで仕事のメールを作成していた奏太は一瞬迷ったが、キーボードから手を離して携帯を手に取った。 晴臣>>『なー』 晴臣>>『なーなー』 奏太>>『なんだようるさいな晴臣。猫か』 晴臣>>『飲みに行こうぜ奏ちゃん』 奏太>>『いいぜ。今日でいいのか』 晴臣>>『違う』 奏太>>『は?』 晴臣>>『俺は奏ちゃんと飲みたいの!』 奏太>>『誰だよ奏ちゃんて』 晴臣>>『女版奏太』 晴臣>>『俺の夢に出てきてくれるの』 晴臣>>『超俺の好み』 奏太>>『寝ろ』 奏太>>『夢で飲め』 晴臣>>『冷たいこと言わないで』 晴臣>>『最近グッと来る女の子がいないんだよ』 晴臣>>『黒髪ブーム終わっちゃったのかな』 晴臣>>『茶髪ばっかりで悲しい』 奏太>>『晴臣だって染めてるだろ』 晴臣>>『まあそうなんだけど』 晴臣>>『黒髪ロング癖っ毛で目元がエロくて美形で背高くて強気でおっぱいおっきい子紹介して。あ、泣きほくろは無しで』 奏太>>『条件が細かすぎ』 奏太>>『該当者:0件』 奏太>>『OR条件でよければ幾らか心当たりはあるが』 晴臣>>『ANDに決まってるだろ!』 晴臣>>『この間の(しろがね)さんは綺麗だったよなー』 晴臣>>『髪がストレートなのが惜しかったけど』 晴臣>>『その他は好み』 奏太>>『晴臣相手にされてなかったけどな』 晴臣>>『そうなんだよなー。遥ちゃんになりたい』 奏太>>『夢でも見てろ』 晴臣>>『夢なら奏ちゃんいるもん』 奏太>>『そんなに夢見てるのか』 晴臣>>『いや、まだ3回』 奏太>>『いつの間にか増えてる』 晴臣>>『奏太うちに泊まりに来いよ』 晴臣>>『そしたら奏ちゃんの夢見るかも』 奏太>>『やだよ』 奏太>>『俺も自分が女になった夢見たし』 晴臣>>『まじで』 晴臣>>『どうなった』 奏太>>『最悪。言いたくない』 晴臣>>『この間の遥ちゃんと二人で泊まりにきた時か』 晴臣>>『3Pか』 奏太>>『なんでこういう時だけ勘がさえてるんだよ』 晴臣>>『いや、俺も見た』 奏太>>『本当か』 晴臣>>『まじまじ』 晴臣>>『遥ちゃんも見たっていってた』 奏太>>『冗談だろ』 奏太>>『遥に会わせる顔がない』 晴臣>>『遥ちゃんも男だったんだなあって思った』 晴臣>>『でも奏太ラブなのは変わってないからいいじゃん』 奏太>>『いやちょっと兄として』 奏太>>『プライド的な』 晴臣>>『そんなやられちゃったの』 奏太>>『やめろ』 晴臣>>『隠語でも言わされたか』 晴臣>>『じゃあこの話題で今日飲み行こう』 奏太>>『結局俺でいいのかよ』 晴臣>>『妥協も必要かなって』 晴臣>>『奏ちゃんの話もできるし』 晴臣>>『いつものところな』

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