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第1話 始まりの朝から‥

「ァ…ん…苦しい…」 「我慢して…も…少し…」 「ぃ…いゃぁ…出るッ…」 「もう少し…我慢したら…許してあげます」 「む…無理…ぃやっ…んっ…」 「………ダメです…も…少し…」 「ゆ…許してぇ…ねがぃ…」 「…………なら、許してあげます…イッて良いですよ…」 ダダダダダッ…バタバタバタ…… バッタン!!! ジャー…… 「ふぅ…死ぬかと…想った…」 スッキリした顔して、康太が出て来ると… 榊原は、ふぅーっと溜め息を着いた 「本当は…もう少し…我慢しないと…ダメなのに…」と小言を溢す… 康太は…ムスッ…と拗ねた 「内臓が弱ってるので…下剤で出さないと…出ないでしょ? また、お腹が張って苦しくなりますよ?」 「だって辛かったんだもんよー…」 「なら、浣腸にしますか?」 それは………勘弁…… 康太の体が…自然と逃げて行く 榊原は、逃げて行く康太の体を引き寄せ、抱き締めた 「体調は…どうですか?」 「悪くはねぇよ…」 「体調の悪い時位…大人しくしてなさい…」 自室のリビングに座り…康太を抱き寄せていると…一生が部屋に入って来た 「よぉ!神野が来てんぞ!どうするよ?」 一生は、榊原の膝の上にいる康太が…拗ねてるのを見て…「どうしたのよ?」と尋ねた 「強力な…下剤を飲まされた…辛いのに…トイレも行かしてくんないもんよー…」と涙目で…一生に助けを求めた 一生は、榊原を見た 「内臓が弱ってるので…出ないんですよ… すると…お腹が張って、苦しがるので…仕方がないんですよ…」 と、説明をした 卒業式の翌日に… 朝陽を見に行った…後に…やらなくても良いのに…と、康太は…恨みがましい瞳を向けた 「そんな瞳で男を見てはいけないと…言ったでしょ? 僕は一生が見ていようが…関係なく君を抱けますよ?」 …………と、危ない発言をさらっと言って、榊原は、爽やかに微笑んだ 「うわぁ~一生…助けろよ!」 康太が一生に抱き着く… 「止めろ!旦那!見たくねぇからな!止めろ!」 一生は、慌てて…康太を引き離し…逃げて行く… 榊原は笑いながら、康太を抱き上げ自室を後にした 応接間に逝くまでに榊原が尋ねた 「記者会見…しますか?」 反響は大きい 流れは今、隼人に友好的に流れていた 「だな、記者会見しねぇとな…仕事も再開出来ねぇしな…」 「取り敢えず…行きますか?」 「おう!行かねぇとな解らんかんな」 榊原が康太を腕に抱き上げ、応接間に行くと、神野と小鳥遊が来ていた 「よお!神野、記者会見のお願いに来たかよ?本当は…卒業式が終わったらやりたかったのに…って恨み言なら聞かねぇぞ…」 「言いませんよ!でも、予定を立てさせて下さい!お願いします」 神野は頭を下げた 「オレの予定は…当分…埋めてねぇんだよ… 力哉が…心配して…当分は治療に専念しろって言うかんな… 大学も今年からネット授業なんてのも加わるからな…それも取り入れて治療に専念だ!」 「なら……記者会見は不可能ですか?」 「だから、何時でも良いぞ…と言う訳だ!」 「え?」神野は…不可思議な顔をした 「だから、予定はねぇから何時でも良いぞ!と、言ってんだよ!」 やっと意味が解り…神野は安堵した 「何時予定を組みますか?」 「今夜でも良いぞ! 蒼太の事もあるしな…存続の事も…話し合わねぇとな…。 今枝浩二から電話が有ったぞ…記事にするって…。好きにしろって言ってやったぜ!」 「構いません…あの人は真実はねじ曲げて書きませんからね!」 「なら、調整して来い!」 「はい!只今!」 「あ!神野!」 「はい!」 「オレのスーツ…買ってくれ…。痩せちまって…着れるのねぇんだわ…ずり落ちるのは…嫌だ!」 康太は…嘆いた 「サスペンダーなんてしたら…小学校の入学式じゃねぇかよ!それは嫌だかんな!」 小鳥遊は「なら、記者会見の前に合いそうなスーツを見繕ってから行きましょう!」と提案した 「神野、力哉を使え…お前達の段取りは詰めが甘い…伊織、力哉を呼び出せ!」 榊原は、力哉に連絡を入れた 「直ぐに帰って来るそうです!」 「なら、帰って来たら、力哉を動かし、記者会見の段取りを遣らせろ! さぁ、オレにお子様じゃないスーツを着せやがれ!」 康太が言うと神野は小鳥遊に隼人も連れてスーツを見繕って来てくれ!と頼んだ 小鳥遊が「康太くん行きましょうか?」と声を掛けた 「伊織、お前は力哉と共に来い…」 「嫌です!弱った君から目を離す気はないです!」とビシッと言った 「記者会見の場には出れねぇぞ!」 「解ってますよ!出ようとは想ってはいません! でも誰よりも早く君の姿を見たいので…側にいる事にします!」 「なら、伊織、着替えて来い…」 「このままで構わないでしょ? 上着を取って来ます、待ってて下さい」 榊原は自室に上着を取りに向かい、直ぐに戻って来た 康太の肩に…そっと上着を着せると…榊原は、康太を促した 外に出て駐車場へ向かうと、小鳥遊に 「僕の車で構いませんか?」と問い掛けた 「なら、晟雅の車は置かさせて貰って、力哉の車で行けば良いかな?」 「そうだな!伊織、一生に電話して神野に伝えて貰え。 そして一生と聡一郎も連れて来る様に言っといてくれ…」 慎一は…飛鳥井建設に兵藤と出かけていなかった 「解りました!」 榊原は、助手席のドアを開け、後部座席のドアを開けてから、一生に電話を入れた 車に乗ると…康太は…榊原の膝の上に頭を置いて…休んでいた 隼人は大人しく前見ていた 榊原が車を発車させると、小鳥遊は榊原に紳士服の店に行って下さい…と告げた 榊原は花菱デパートの駐車場に車を停めた そして、百貨店の中へ康太と隼人を連れて入って行く その後ろに小鳥遊が着いて…紳士服のコーナーへと向かった 売り場の責任者が副社長の道明寺達也の所へ連絡が上がると…副社長自ら…康太の出迎えをした 「飛鳥井康太様、お久し振りです!」 道明寺は深々と頭を下げた 「道明寺、久し振りだな… 平日だと言うのに盛況だな…」 康太が笑って言うと、道明寺は、お陰様で…と頭を下げた 「今日は?どう言ったご用件で?」 「オレのスーツと隼人のスーツを見繕ってくれ! これから、記者会見だ! 死にかけてたから…痩せちまったからな…」 「康太様…御病気でしたか? 知りませんで…お許し下さい…」 「気にしなくて良い…それより…家にあるスーツでは、下がっちまう…」 「解りました! 記者会見でしたら、見映えの良いスーツ一式をお見繕い致します! ご予算は?有りますか?」 「小鳥遊、経費でオレのスーツまで落ちるのかよ?」 「落ちなくても…貴方に出て戴くのは、此方のお願いです! 御用意するのは当たり前です! 気になさらないで、似合うのを御願いします!」 小鳥遊の言葉を聞き、道明寺は、康太と隼人を連れて…紳士服のコーナーへと向かった 道明寺は詳しい事詳細を問い掛けた 「記者会見ですか?貴方が主軸になるなら…白のスーツを合わせてみましょう 隼人さんは…淡いグレーのスーツを見繕って見ましょう!」 道明寺は、手早くスーツと組み合わせスタイリングしていく 康太は総て白に基調を置き、ネクタイとポケットチーフを薄いブルーにした 隼人は…淡いグレーを基調にして…ネクタイとポケットチーフを薄いピンクにした 小鳥遊は…道明寺のスタイリングのセンスの良さに感嘆した 「小鳥遊さん、これで合わせて行けば宜しいですか?」 「頼みます!」 道明寺は、試着室にスーツを掛けて、着替えて貰うように言った 榊原は、康太の試着室の前に立った 康太は私服を脱ぎ捨て…Yシャツを着て、ズボンを履いた… 道明寺が「康太様…如何でしょうか?」と声を掛けると… 「ダブダブ…ストンッとずり落ちる…」と泣きそうな声で…言った 道明寺は、カーテンを開けて良いかと問いかけてから、カーテンを開けた すると…ズボンを手で押さえている康太がいた 「手を離すと…下がる……」 康太が手を離すと…下まで…滑り落ちた 康太は落ちたズボンを引き上げて…苦笑した 道明寺は「そのズボンは、寸法を20分でお直しして渡せるように致します!」と、言うと、康太に履かせたズボンを腰に合わせて…ピンで仮止めした 康太のズボンを手直しさせ、隼人のスーツを合わせる 隼人のスーツは、ピッタリで手直しは必要がなかった… 道明寺は、康太のYシャツの上からネクタイを結んだ 何時も絞めてるのじゃなく…ネクタイの上の部分が太く見える…結び方をしていた そして、バスタオルを康太に巻くと…紳士服のコーナーは、一般の客は…一時的に封鎖した 「このフロアには、貴殿方以外の入場を制限致しました…。 店員も…下がらせましたので、ご安心下さい!」 康太に椅子を差し出し、座らせると、ココアを手渡した 康太が道明寺を見ると…道明寺は、 「そんなに痩せられて…前にお逢いした時は…そんなに弱っておいでではなかったのに…」 と、気遣い…心配していた 「済まねぇな…道明寺。」 「少し待ってて下さい! 必ず記者会見で映えるように…仕上げますから!」 暫く待つと、女性店員が康太のズボンを手直しして持ってきた 持ってくると、頭を下げて下がった 道明寺は、それを受け取り康太に履かせる 今度は…ピッタリで…道明寺はズボンにベルトを通した そして、上着を着せ、ピカピカの靴を差し出して履かせた 「小鳥遊さん、これで宜しいですか?」 と、道明寺が聞くと小鳥遊は康太を見た 「凄い…出来映えです…。 支払いはカードで御願いします!」 と、小鳥遊はカードを出した 「後、領収書も御願いします!」 と、ちゃっかり頼み…道明寺は、精算を済ませる為に…小鳥遊とレジへと向かった

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