しばらくすると少しだけ冷静さを取り戻すが、自分の身に起きたことが信じられなくて更に混乱した。 もしかして、これって……さっき雑誌で見たやつ？ ドライなんとかっていう……。 やべー。初めてでイッちゃうとか、俺ってどんだけ淫乱なんだよ。でも、すごかった……。 そんなビクビクと体を痙攣させる俺を見ながら津田も同じように思っただろう。 しかし今は快感で顔を歪めながら必死に息を吐き、耐えるような表情を見せていた。 「せんぱいに……持ってかれるかと思った……」 「桜太。あぅ…あ、あ……」 初めて経験する快楽の波はなかなか引いてはくれず、余韻と言っても強烈過ぎる痺れに体をしならせる。 すると津田が慌てた様子で俺の首筋に顔を埋めてきた。 「先輩の中、うねって凄かった。これって……ド、ド、ドライオーガズムですか？」 確かにありえないくらいの射精とはちがう絶頂を感じたのに、俺のモノはなおも張り詰めて蜜をだらだら流しているのを見て確信したけど。 「お前な…一人で…がっついてんじゃねぇよ」 一言コイツに言ってやらなきゃおさまらない。 勝手に暴走した津田が原因なのはわかっているけど、自分の体に起こったことを説明しろといわれても難しくて。ただあまりの気持ちよさに男の尊厳までぶっ飛ぶかと思った。 そしてその津田はというと……。 俺に怒られたから、しゅんとしているようだ。 そして中にあるモノも若干萎えている。 つか、人のケツにぶっさしたまま反省してんじゃねぇよ！ 絵面的にますますシュールじゃん。でも、反省している津田が可愛くも思えて。 でも、しょうがねぇな。反省したんだって許してやるか。 そっと髪をすいたら、津田が恐る恐る目を合わせてきた。 「桜太。……っ、今度は俺のも……一緒に……」 そう言いながら津田の手を自身のモノへと誘導すれば、さっきしょげたときに少し萎えたものがまた一気に大きくなった。 「はぅ……だ、だから、いきなり…でかくすんな」 「ご、ごめんなさい」 でも、そんな単純なとこも可愛いと思ってしまう。 「今度は突きながら俺のも擦って」 「は、はい！」 しかし律動が再開されれば余裕なんかなくなって、さっきの強烈な快感の余韻が残る俺の口からは喘ぎ声しか出てこなくなった。 「あっ、ぅ……ンッ、おうた……ぁっ」 「先輩……ッ…」 津田も俺のことを呼びながら腰を打ちつけてくる。 部屋には肌がぶつかる音と下半身からの水音が響き、扱かれるたびに体がビクビクと痙攣しながらまた先から透明な蜜を垂らした。 そして扱かれながら見知った快感の高みが見えたとき、余裕のない津田の声が耳元で響いてくる。 「先輩、もう……イキそ……」 その掠れた声がまた色っぽく感じて、俺ももう限界だった。 「あっ、お…れも…あっ、イク……」 激しく打ち付けられ、からだの間では俺のモノが強くしごかれる。 頭がだんだん真っ白になってきて、体の芯へ向かって何かが弾けようとするような。 かけ上がる快感にぶるぶるっと体が震える。 もう気持ちよすぎて死にそう。 「あ…ッ…あっ、あぁぁぁっ」 津田が「先輩」って言いながら最奥を貫いた瞬間。 腰から電流みたいなのが一気に脳みそまでかけ上がり、俺は津田の手の中に白濁を放っていた。 そして同時にぎゅうっと俺の中が締まると、津田も俺の中に２度目の欲を流し込んだ。