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第1話 大阪狂想曲 ①

夜通し飛鳥井瑛太は車を走らせていた 愛する弟の側に行く!! その気力だけで、仕事を仕上げ荷造りをした 両親も必死で仕事を片付け荷造りをして 車に突っ込んだ! 玲香は康太の為に食べ物を沢山拵え、後部座席に乗せた 玲香がハンドルを握り大阪に行くと言うので……瑛太は…… 自ら運転して行く事に決めた 玲香の車には源右衛門と清隆が乗り飲んだ 瑛太は……源右衛門…止せば良いのに……と拝んでおいた 元レディースの総長をしていた玲香の走りは……幼い瑛太少年には強烈過ぎて…… 以来……母の運転する車には乗るのは止めた 榊原の家族は笙が妻を助手席に乗せて 後部座席に清四郎と真矢を乗せて大阪に向かった 途中のドライブインで休憩 瑛太は源右衛門を伺った 平気そうな顔して元気だった…… ………きっと修行の日々が源右衛門を鍛えのだろう…… と、納得した 笙はブスッとふて腐れていた 瑛太は「笙、どうしましたか?」と尋ねた すると清四郎が困った顔して話した 「笙はご機嫌で妻に話し掛けていたのですが…… 『うるさい!前見て運転しなさい!』と言われたんですよ……それで拗ねてるんです」 瑛太は…「………佐伯ですからね……」と零した 真矢は 「康太は火炎瓶で襲われたそうじゃないですか! 慎一は刺されたとニュースでやっていた 浮かれている場合じゃないので良い薬です!」 と一蹴した 清隆は 「真矢、康太達の新婚旅行に行くのです! 本人が向こうで待ってると言ってました 康太は約束を違える人間ではない 向こうに行ったら笙も式を挙げなさい」 とフォローした 清四郎は「そうです。私達は康太と伊織の新婚旅行に着いてゆくお邪魔虫なのですよ」と笑った 両家の親と兄弟を引き連れ新婚旅行に着いてゆく ………普通の婿なら……素足で逃げてゆく 普通なら……敬遠するだろう…… 「笙、まだ大阪までは少しあります! 機嫌を直しなさい!解りましたか?」 「瑛兄さん解りました! 気を取り直して頑張ります!」 笙が気を取り直した時、瑛太の胸ポケットの携帯が震えた 瑛太は電話を取った 『瑛兄?』 「康太!無事ですか?」 『おう!無事だ!慎一が刺された……』 「大丈夫なのですか?」 『明日、浪花第一病院まで来て欲しいんだ』 「良いですよ。慎一に逢いに行きます」 『慎一は皆が来たら退院するから』 え???…………瑛太は言葉をなくした フリーズした瑛太の携帯を奪い清四郎は話し掛けた 「康太!」 『清四郎さん、大阪に来ますか?』 「はい!今向かってます! 朝には大阪に着きます!」 『そうですか! そしたら病院に来て下さい』 「慎一はどんな症状ですか? 刺されたと言うので心配してました」 『…………慎一は明日の朝退院します』 「……え??」 清四郎もフリーズした 『……清四郎さん大丈夫ですか?』 清四郎は携帯を瑛太に返した 「……康太、慎一は大丈夫なのですか?」 『……瑛兄、大阪には胃潰瘍で入院してた一生もいる』 瑛太は再びフリーズした 「………一生も大阪にいるのですか……」 瑛太の言葉に……家族も言葉をなくした 玲香が携帯を取り上げると 「康太、朝には着く! 待っておれ!」 と通話を切った 瑛太は「………一生、退院してました」と呟いた 清四郎は「……刺されたのに……慎一も退院するそうです……」と呟いた 源右衛門は爆笑した 「あほうだのぉ~」 瑛太は「……康太の側にいたのでしょう…」と呟いた その為だけに生きている 休憩を終えると、それぞれに車に乗り込んだ 目指すは大阪! 瑛太は愛する弟の為に 清隆、玲香、源右衛門は家族を護る為に 清四郎、真矢は康太と榊原の傍へ かなりピッチをあげて大阪を目指す やはり玲香は早かった その後に笙が頑張って走り 瑛太は違反に気を付け走った 違反なんてしたら……康太に逢うのが遠のく…… 康太の新婚旅行 夢に見ていた 何時か……嫁がせねば……と想っていた 本当に邪魔者の多い嫁で恐縮だった 榊原伊織なればこそ…… 受け入れてくれた現実に…… 瑛太は榊原に感謝した 康太…… 無事を確認させて…… 想いはそればかり…… ソファーに座る榊原の膝の上で丸くなり康太は眠っていた ベッドを明け渡そうとする慎一をベッドに寝させて 榊原の膝の上に寝ていた 優しく髪を撫でる榊原の指に…… 康太は頬を擦り寄せた 「起きたのですか?」 「おう!目が醒めた…」 康太は起き上がると榊原を跨いで座った 榊原と向かい合わせになって抱き付く 榊原の首に腕を回し、康太はキスをした 「おはよう伊織」 「おはよう奥さん」 「今日、皆が来たら遊びに行こうな!」 「ええ。新婚旅行ですからね楽しみましょう!」 「今夜はホテルを取って寝てぇな」 「僕は君さえいれば、どこでも大丈夫です」 「………伊織と……出来ねぇじゃん……」 「それは困りますね! なら、ちゃんとしたベッドの上で!」 犯る気満々だった 「………今夜は寝てぇな」 「君は寝てれば良いです」 「伊織は?」 「僕は君の中を堪能してます」 それじゃぁ……寝れねぇじゃんか…… しかも寝てれば……って気絶じゃんかそれ…… 康太は苦笑した 朝一番の検温と同時に飛鳥井と榊原の家族が病院へ押し掛けて来た 朝からテンション高い連中が……病室に現れた ドアがノックされ一生が開けると…… そこには瑛太が立っていた その後ろには飛鳥井と榊原の家族がいた 瑛太はニコッと笑うと 「少し早いですが構いませんね」 とゴリ押しした 瑛太は康太を抱き上げると 「怪我はしてませんか?」 と無事を確かめた 清四郎も真矢も清隆も玲香も康太に近寄った 榊原は兄を見た 「兄さんが運転して来たのですか?」 「ええ。夜通し走って来ました」 「………テンション低くないですか?」 「………妻が優しくないので……」 笙が言うと榊原は笑った 榊原は想う だから鬼だと……言ったじゃないですか……と。 康太は瑛太の腕から降りると慎一の横に行った 「慎一 、具合は? 駄目なら入院してても良いんだぜ」 「大丈夫です! さっさと退院します!」 慎一は起き上がり病院からのレンタルのパジャマを脱いだ 上着を脱ぐと包帯が見えた 瑛太は慎一に近付いた 「傷は?」 「相手は康太の心臓を狙っていたので急所は逸れました 後数㎝ズレでいたら急所をまともでした」 「………退院して大丈夫なの?」 「お気になさらなくて大丈夫です 主から目を離す方が怪我が悪化します!」 ………それは…… 家族は言葉をなくした 「では精算に行きます」 慎一自ら精算に向かおうとして止められた 「おい!支払いはオレがする!」 「大丈夫です! 蓄えならあります!」 「違ぇよ!あんでオレを庇って怪我して 自分で支払うんだよ!」 「お気にならずに 生命保険で落とします 医者に診断書も書いて貰わないとなりません では、行って来ます」 慎一はそう言うと病室を出て行った 一生が慌てて付き添う為に追い掛けた 清四郎は榊原に「大丈夫なの?」と問い掛けた 「………本人が康太の側でないと傷が悪化すると言ってます……」 「………何という理屈ですか……」 清四郎は苦笑した 玲香はソファーに寝てた兵藤に気付き声をかけた 「貴史……久しいのぉ~」 「玲香さん、今は修行中ですので!」 「美緒が……言っておった 淋しさ故にタカシと言うシュナウザー犬が増えておった」 「………シュナウザーですか?」 「裏で飲んだ時……増えておったからの 聞いたらタカシだと教えてくれた」 「…………あの……ヒゲの生えた犬ですよね?」 「そうじゃ!子を成したらくれるそうじゃ」 ………帰るのが怖いかも…… 「………玲香さん、美緒と仲良くしてやってくれてありがとうございます」 気のキツい美緒だが……誰よりも脆いのを……兵藤は知っていた 「気張って良い男になるじゃぞ!」 「はい!俺、そろそろ戻らないと……」 「気をつけて行くのだぞ」 兵藤ははい!と返事をして帰ろうとした その時、病室のドアがノックされた 笙はドアを開けるた するとビシッとスーツで身を包んだ堂嶋正義が立っていた 堂嶋正義は深々と頭を下げた 「康太、今日は幸哉を頼みます」 そう言い病室に幸哉を招き入れた 人の多さに幸哉は堂嶋の後ろに隠れた 「幸哉、顔を出せよ! お前の好きな時代劇の役者、榊清四郎がいるんだぜ」 康太が言うと堂嶋の後ろから顔を出した 康太は幸哉の腕を掴むと 「我が伴侶の父、榊清四郎さんだ!」 と紹介した 「………嘘みたい……本人?」 清四郎は笑って幸哉の手を取った 「榊清四郎です! 宜しくお願いします」 「ファンなんです……」 幸哉は泣きそうになり言った 「そして此方が伊織の母の榊原真矢さんだ」 「………大奥に出てた女優さんだ……」 幸哉は呟いた 「そして此方が伊織の兄の榊原笙だ」 「……陰陽師……やってた人だ……」 幸哉は信じられなかった 笙は幸哉の手を取ると 「榊原笙です! 宜しくお願いします」と挨拶した 「そしてあっちにいるのがオレの家族だ 大丈夫!お前を虐めたりしねぇかんな!」 幸哉は何度も頷いた 堂嶋は 「俺は貴史を引き取りに来た! お前に返すのはまだ先だ!」 と康太に向き直った 「正義、今回は本当にありがとう」 「気にするな!結婚祝いだと言ったろ? 俺は何時だってお前の為に動きたかった‥‥ それが出来て俺は満ぞくだ それより幸哉を頼むな!」 「おう!今日は一日遊ぶかんな! 帰りは家まで送り届ける」 堂嶋は康太に深々と頭を下げると、兵藤を連れて病室を後にした 康太は幸哉を座らせた すると清四郎は幸哉を膝の上に乗せた 「USJへ今日は行きます 乗りたい乗り物はありますか?」 「……ぁ、あの……重くない?」 「大丈夫ですよ 気にしなくて良いです」 清四郎は幸哉の頭を撫でた 真矢も幸哉にジュースを渡したり世話を焼いた 慎一が病室に戻ると 「さぁ、退院しましょうか!」とニコッと笑った 「無理すんなら強制的に入院させっぞ!」 康太はボヤいた 慎一は「一旦ホテルに行きますか?」と問い掛けた 「ホテルに行ったらレンタカー借りて来ます そしたら全員参加乗れると想います!」 慎一は中型第二種免許の持ち主だった それは良いと全員大移動する 瑛太は康太と榊原と幸哉と慎一を乗せて 玲香の車に隼人と聡一郎と源右衛門と清隆を乗せて 笙の車に一生を乗せて ホテルへと向かった 隼人は……玲香の運転で……目を回し……吐いた 車から降りても……ヨロヨロになってるのを見て 瑛太は……やっぱり!と想った 清四郎は事前にホテルに予約を入れて瑛太達に伝えていた 一斉にそこへ向かう 荷物をホテルの部屋に入れロビーに集まる 慎一はタクシーに乗ってレンタカー店に向かった そして小型バスを借りてホテルまで来た 皆、バスに乗り込む 康太は榊原の膝の上に乗った 幸哉は一生と聡一郎と一番後ろに乗った 楽しく話をしていた 隼人は寝込んで……清四郎が世話を焼いた 真矢は玲香と仲良く話に花を咲かせ 清隆と源右衛門は寡黙に座っていた 康太は榊原に「伊織、背中が痛い…」と甘えた 「……ベッドの上で寝たいですね」 「……朝まで……グッスリ眠りてぇ…」 「………火炎瓶……は恐怖でしたね……」 「………あんな場所じゃ眠れねぇもんよー」 康太はグチグチと榊原に慰められていた 「抱いて伊織……」 「ええ。気絶する程抱いてあげます」 「愛してる伊織」 「僕も愛してますよ奥さん 未来永劫君しか愛せません!」 「オレも未来永劫お前だけ愛してる」 甘々の睦言が繰り広げられる 飛鳥井の家族も榊原の家族も平気な顔して座っていた 幸哉は真っ赤な顔で……困っていた 一生は「………おい……幸哉が困ってる……」と苦言を呈した 「一生、オレ等の事は放っておけ! 伊織、馬に蹴られるよな?」 「ええ。イオリーブラウンに蹴られますよ!」 一生はちぇっとお口を閉じた 「幸哉、諦めろ……あの二人は毎日だ」 「………毎日?」 「毎日だ! でも離れねぇなら安心だ 康太が旦那を置いて逝く時…… 康太は死ぬ覚悟だからな……」 とても重い言葉だった…… 「伊織、オレは……絶叫マシーンは……嫌だ」 「解ってます! 君は高い所は苦手でしたね」 「………後急に落ちるのも嫌だ……」 「解ってます 低い所の怖くないのに乗れば良いのです」 「…………それってあんまし楽しくないかも…」 「僕は君がいれば、それだけで良いのです」 「伊織!」 康太は榊原に口吻た 幸哉は困っていた…… こんなに……イケイケは僕は無理だよぉ……と泣きそうになった 康太は榊原の頭を押さえて接吻した 口腔を犯す激しい接吻に……流石と…… 一生は止めた 「……こらこら……」 一生に止められ康太は唇を離した 「幸哉、こんな調子でイケイケで頑張れ!」 康太はニカッと笑った 「……がっ……頑張る……」 幸哉が言うと康太は、うし!と笑った 榊原の上から降り様とすると榊原は離さなかった 「伊織?」 「僕の上にいなさい」 「ん。」 榊原の胸に顔を埋め過ごす そんな優しい一時が…… 康太は大好きだった バスはUSJの駐車場へと向かう 普段の日、朝早くと言う事もあって駐車場少し空いていた 車から降りて開園を待つ 玲香は山盛りのおむすびとおかずを瑛太と清隆に持たせていた 待つ間……康太の暴走を恐れて玲香はおむすびを取り出した 昼じゃない方のおむすびを取り出して 「食べるか?」と問い掛けた 真矢もとにかく大人数の大移動だから、玲香と打ち合わせして、おむすびを明日菜とで握った 真矢もお昼でない方のおむすびを広げた 康太は「おむすび!」と目を輝かせた そしてガツガツ口に頬張った 「うめぇな!腹減ってたんだよ!」 皆が一つ食べ終わる頃…… 康太は幾つ食べたの?と言うスペースで食べていた 「幸哉、沢山食え 食えねぇ人間は使えねぇんだぞ 社会に出たら、どんな状況でも食う! そしたら明日に繋げる体力がつく! だから食える様になれ」 「うん!康太君、君が何時も言うからね これでも食べれる様になったんだ!」 「そうか!食べて大きくなれ」 幸哉は………返答に困った 食べても……康太は大きくなってない 幸哉の視線を感じて康太は笑った 「オレはな食っても伊織がその分徴収するからな 足らねぇんだよ! 朝まで抜かずに7発とか犯られてみろよ! 腹が減って目眩がしてくるぞ!」 朝まで抜かずに7発…… 幸哉はプルプル首をふった 榊原はしれっとした顔で笑って 「愛が募りすぎてるのです!」と答えた よく見れば……康太の首には……紅い跡が散らばっていた 昨日逢った時にはなかったのに…… 康太は、源右衛門を見て 「じぃちゃん、疲れたら休めよ」 「気にするでない! まだまだ若い者には負けはせぬ!」 源右衛門は、活き活きと笑っていた …………清香……源右衛門はまだまだ黄泉にはいかねぇぞ…… と心の中で呟いた 開園を知らせる放送がかかり、ゲートが開くと一斉に動き出す 康太はワクワクしていた 玲香と真矢は早々に場所を取って座っていた 「昼は此処に来るのじゃ」 と言いお茶を飲んでいた 皆、それぞれに散らばった 幸哉は一生と聡一郎が連れて行った 慎一は玲香と真矢に交じってお茶をしていた 「俺はアトラクションではしゃくと傷が開きます 貴方が伊織といれば安心なので行って下さい」 と手をふった 「USJはアトラクションごと楽しめるので、そこまでは恐くないかも知れませんよ」 榊原は康太と手を繋ぎ、アトラクション廻りをした 午前中一杯、アトラクションを楽しみ 腹減りになり玲香の処へ行った 「母ちゃん腹減った」 レジャーシートに這いつくばり康太は倒れた それを回収して膝の上に乗せた 「皆はまだ帰らねぇのかよ?」 康太が聞くと真矢は 「さぁ、清四郎は何処へ行ったんでしょうね」と愚痴った 「真矢さん、飯食ったら荷物は車に入れます そしたら清四郎さんと回って来ると良いです 母ちゃんも父ちゃんと手を繋いで見て来いよ」 「………食べたら若い頃に戻って楽しもうかのぉ」 玲香が言うと真矢も 「姉さん、楽しまないと損です」 と楽しそうに答えた バラバラだった家族がお昼近くになると集まって来た 幸哉は……瑛太が背負って帰って来た 「瑛兄、どうしたよ?」 「一生達の速度に着いて行けそうとないので回収して来ました」 「……気分悪いのかよ?」 「違いますよ!兄がおぶって帰ってあげますと連れて来たのです!」 瑛太は笑っていた 瑛太の背中から幸哉は降りると康太の横に来た 「楽しかったかよ?」 「うん!楽しい! 僕…初めて大人の男の人におんぶして貰った」 「そうか。おんぶなら、此処の全員喜んでしてくれるぞ!」 康太が言うと瑛太は康太を抱き上げる 「無理してませんか?」と問い掛けた 「してねぇよ!伊織が無理させるかよ?」 「…伊織、乗りたいモノがあれば康太は私が見てますよ?」 瑛太は康太を抱き上げたまま言った 「乗りたいのは康太の上だけですので、お構いなく」 榊原はそう言うと康太を奪回した 瑛太は肩を竦め、シートに座った 「瑛兄、じぃちゃんは?」 「………源右衛門は知りません……」 瑛太が言うと慎一が立ち上がって探しに行った 「父ちゃんもいねぇしな 清四郎さん達も何処に行ったんだよ?」 暫くすると慎一が源右衛門を連れて来た 「………ハリーポッターがお気に入りみたいです」 ハリーポッターのアトラクションの前で捕獲して来たと慎一は言った 「じぃちゃん昼だぜ」 「……あと少しで乗れたのに……」 源右衛門は悔しがった 慎一は「午後からは俺が付き添います」と言った そうこうしている間に清四郎と清隆は戻ってきた 清四郎と清隆はジュラシックパークに着いて熱く語っていた 流石兄弟……好みは似るらしい 聡一郎と一生も戻って来て 「幸哉、ごめんな!」と謝った 康太は一生を見た 「俺と聡一郎がバック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライドのアトラクションで夢中になっちまったから 幸哉が瑛兄さんに回収されちまったんだ」 「構わねぇぜ! 幸哉も怒っちゃいねぇし気にすんな」 お昼を全員で食べて、食べ尽くす! 持ち込んだ大量の食料はあっという間に空になった 玲香も真矢も笑顔で空になった容器を見た 全員腹一杯になり、荷物を車まで運んだ 午後からは玲香と真矢もアトラクション廻りして楽しんだ 幸哉は清四郎に肩車されて喜んでいた 清四郎の後は清隆が、して 笙も加わって肩車した 笙は幸哉の手を繋ぎ佐伯とも繋いで歩いていた 「………伊織、回収して来いよ」 と康太が言うから幸哉を回収して来た 康太が幸哉に手を差し出した 幸哉は康太の手を取った 仲良く歩く姿に笑みが零れる 清四郎と清隆はパシャパシャ写真を撮った 康太も暇があればパシャパシャ写真を取っていた 康太は疲れて座る笙の横に座った 「結婚記者会見はどうしたよ?」 「……社長が入院中なんで真野はてんてこ舞いです 退院してからですかね?」 「………早くしねぇと……隠し妻とか書かれるぞ」 「………僕だけ焦っても…何ともなりません」 「横浜に帰ったらな、準備してやる でねぇと仕事が出来なくなるぞ…… どの道……結婚したタレントはファン層も変わるしな 戦略を練らねぇと……お前は消えるしかねぇ」 笙は……ダメージを受けて泣きそうな顔をした 「んな顔すんな! 帰ったら、戦略を立ててやる」 「………康太、明日菜は頑なですね……」 「慣れてねぇんだよ 今夜オレ等のホテルの部屋に連れて来いよ」 「……え?」 「……あ!伊織、オレ等ホテル引き払って荷物を移動しねぇとならなかった……」 康太は慌てて榊原に言った 「帰りに寄って貰えば良いでしょ?」 「おう!あの中に伊織が買ってくれたPCが入ってる」 「大丈夫ですよ無くなったりしませんから」 康太は頷いた 明日菜はジュースを買って戻って来ると康太がいて……躊躇した 「ならな笙!」 「ええ、康太……」 康太は幸哉を連れて榊原と共に移動した 瑛太は笑って幸哉に手を差し出した 幸哉は瑛太の手を取った 「幸哉、肩車してあげます」 そう言い瑛太は幸哉を肩車して、父清隆と玲香と清四郎と真矢とで、アトラクション廻りをしに行った 「伊織、足が痛ぇかんな オレはもう歩かねぇ! だから、何か見に行って良いぞ」 「興味も無いので構いません」 「この靴……オレの何時もの靴じゃねぇ」 康太の履いてた靴は記者会見用で、見栄えは良いが、実用的な靴ではなかった 「靴擦れしましたか?」 榊原は康太の靴を脱がせ、靴下を捲った すると康太の踵は赤く擦れていた 榊原は胸ポケットから小物入れを取り出すと、中からバンドエイドを取り出し張った よく怪我をする康太の為に榊原は常にバンドエイドを入れた小物入れを持参していた バンドエイドを張って靴下を戻し靴を履かせた 「此処で待ってられますか?」 ウロウロ動かないで?と念を押し 「飲み物を買って来てあげます」 と榊原は康太の側を離れた 榊原は康太と二人分ジュースを買って戻って行った 康太は榊原の言いつけを守って大人しく座っていた 榊原だけ見詰める瞳があった 榊原は康太にジュースを渡した 「この後は静かに過ごしましょう」 「伊織は乗りたいのとか見たいのはねぇのかよ?」 「僕はあまり、こう言う場所は得意ではないので構いません 君がいれば僕は何処でも良いのです 君が楽しい顔をしてたら僕も楽しい 君が嬉しい顔をしてたら僕も嬉しいのです」 「新婚旅行だかんな! 忘れられねぇ思い出にしてぇんだよ」 「忘れられない想い出ですよ こうして家族で過ごす…… 昔の僕なら皆無でした…… それだけでも愉しいです」 康太は伊織……と言い榊原の指を強く握り締めた 清四郎と真矢がやって来て康太の横に座った 「康太はアトラクションに行かないのですか?」 そう尋ねると榊原が 「康太は記者会見を終えてずっと着替えてません なので、靴が記者会見用のを履いてました 実用的な靴ではないので靴擦れしました」 と説明した 「……あら、まぁ……」 と真矢が痛そうに顔を歪めた 「昨夜までいたホテルに荷物がそのままなので、帰りに取りに行かねばなりません 精算をして荷物を引き上げねばならないのを忘れてました……」 榊原と康太は慎一の病室にいた それで納得した 「なら帰りに寄りましょう!」 清四郎は榊原を撫でて言った 康太は清四郎に「幸哉は?」と問い掛けた 「瑛太が連れて行きましたよ?」 「そうですか。 楽しんでれば良いです」 真矢は康太に「可愛い子ね」と言った 「堂嶋正義の弟です」と告げた 「今朝連れて来てましたね」 「ええ。」 「仲の良い兄弟ね」 「…………ええ。あの兄弟は天涯孤独ですからね… 親は死に絶えていません……」 「………まぁ……可哀想に……」 康太は天を見上げて………… 「………遠くない将来……幸哉は運命に巻き込まれる… その前に多くの人間を知らせておきたかった…」 と呟いた 真矢と清四郎は言葉もなく、その言葉を聞いていた 「清四郎さん達はアトラクション廻りをしてきても構いませんよ?」 康太は笑って答えた 「少し疲れたのよ 康太と此処で休んでます」 真矢は笑ってそう言った 榊原は「寒いのでカフェに行きませんか?」と誘った 連れて歩けない康太の為に暖かい場所で過ごしたかった 真矢と清四郎は立ち上がり榊原と康太と共にカフェに移動した カフェには清隆と玲香が既に座っていた 康太は笑って隣の席を引っ付けて貰い座った 「アトラクションはどうしたよ?」 康太が尋ねると 清隆が「年寄りは寒さが堪えるのですよ」としれっと言った 玲香が「康太はどうしたのだ?」と問い掛けた 榊原が「康太は靴擦れで歩けませんでし」と答えた 玲香と清隆は康太の足下を見た 先っぽが尖った艶々の靴を康太は履いていた 「………これは記者会見用ではないか……」 と玲香は呟いた 「記者会見を終えて慎一が刺されましたから…… 着替えてないのです。 ホテルに荷物も置きっぱなしなので精算して取りに行かねばなりません」 ゴタゴタがあり……着替えてもいない…… だから榊原も康太もスーツ姿のままだった 「行楽用じゃねぇかんな!」 康太は苦笑した 榊原は笑顔で 「でも楽しかっです! 忘れられない新婚旅行になりました!」 と答えた 玲香と清隆は榊原に頭を下げた 「新婚旅行ですのに……康太には邪魔なモノが沢山がくっついています」 清隆が言うと玲香が 「本当に伊織には申し訳ない…」 と謝った 榊原は「辞めて下さい!」と二人を止めた 「僕は康太の総てを受け止めています 僕も家族で過ごせる時間は大切です 飛鳥井のご家族には、我が両親も良くして戴き感謝してます」 にこやかに榊原は言った ワイワイお茶してると康太達の姿を見つけ 瑛太も幸哉を連れてやって来た 源右衛門も慎一と共にやって来た 一生と聡一郎が帰って来た 「………ん?隼人は?」 康太は呟いた そして立ち上がり駆け出した 隼人は……ファンの子達に囲まれて……身動き取れないでいた 「隼人!」 康太が呼ぶとホッとした顔をした 榊原が隼人に前に出て壁を作る 後から遅れて一生と聡一郎も立ち並んだ 「一条隼人はオフだ! プライベートな時間故、構わないで下さい」 榊原は言い放った! 隼人は自分の言葉で取り囲んでる子達に話した 「家族と遊びに来ているのだ…… 家族に迷惑がかかるので遠慮して貰いたいのだ」 隼人が言うとファンの子達は引いた 隼人は康太に促されてレストランの方に向かった 玲香が心配して隼人に声をかけた 「迷子になったのか?隼人? すまないのぉ~見付けてたら回収したのに…」 「母さん大丈夫なのだ…少し恐かったけど… 康太達が来てくれたし、もぉ良いのだ」 瑛太が隼人にメニューを渡した 「兄が奢ってあげます 好きなのを注文なさい」 隼人はニコッと笑ってココアとケーキを頼んだ 康太は靴を脱いでいた 「傷みますか?」 榊原が気付いて声をかけた 「爪先がな尖ってるから指が痛ぇ…」 「………歩けますか?」 「大丈夫だ!少し休めば動けるかんな!」 家族はワイワイと話し、騒ぎ、楽しい時を過ごした 幸哉はそんな家族を知らなかった 羨望の眼差しで皆を見ていた 清四郎は幸哉にアドレスと電話番号を書いた紙を渡した 「私は仕事柄京都に行く事が多いので 行く時はメールを入れれます そしたらお時間が合えばお食事に連れて行けます 宜しかったらメールしてらっしゃい」 幸哉は信じられない顔をして…… 「良いの?」 と問い掛けた 「お嫌でないなら、お食事しましょう」 幸哉は何度も頷いた 康太は良かったなと幸哉の頭を撫でた 一生達と清隆と清四郎は時間ギリギリまで遊んでいた 源右衛門も慎一に見張られ、時間一杯遊んでいた 夜が更けて、バスに乗り込んだ バスに乗り込むと康太は 「幸哉を先に送って行くわ! その後ホテルに寄って貰って荷物を取りに行かねぇとな……着替えもねぇかんな」 とボヤいた 慎一は解りました!と車を走らせた 車は堂嶋正義の家の近くへと走ってゆく 慎一は近くの道路で車を停めた 康太は幸哉を車から下ろし榊原と共に車から下りた 「少し待っててくれ! 返してくるかんな!」 そう言い足を引きずり歩いて行った 幸哉は「今日はありがとう」と礼を言った 「楽しかったか?」 「ええ。夢の様な一日でした」 康太は幸哉の手にお土産を乗せた 「これは家族からだ!」 「……え?良いの?」 「想い出だ!受け取っておけよ」 幸哉は頷いた 康太は胸ポケットから携帯を取り出すと電話を入れた 「正義、オレだ 幸哉を送り届けたから! 今日は幸哉を預けてくれてありがとう」 『坊主、俺の方こそ礼を言う 幸哉を連れ出してくれてありがとう』 「マンションの下で良いか?」 『あぁ。それで良い……』 「ならな、正義!またな!」 康太はそう言い電話を切った 幸哉は名残惜しそうに康太に抱き着いて…… マンションの中へ入って行った 康太はそれを見届け、車の方へ戻って行った 車に戻ると、昨日までいたホテルに向かって貰い 荷物を持って来て、精算をした 荷物を車の中に詰め込むと、車に乗り込んだ ホテルに向かって走り出す 今夜は家族でディナーを楽しみ、明日一日楽しみ 明後日横浜に帰る予定だった ホテルに着くと、部屋へと戻った 榊原は康太の靴を脱がせた そして服を脱がせた…… 「伊織?」 「何ですか?」 「オレは寝たい……」 「寝てれば良いですよ?」 榊原はそう言い康太の服を全部剥ぎ取るとベッドへと寝かせた 榊原も服を脱ぎ、康太と重なる すると執拗な接吻で康太を翻弄した 乳首を摘ままれ引っ張られると康太は喘いだ 「…あん……ゃ……伊織……ダメ…」 榊原は康太の昂ぶりに触れて 「ココはダメって言ってませんよ?」 と笑った 「………ね……寝たい……ゃん…あっ…あっん…」 性器を扱かれて声が漏れる 「寝てて構いません言いませんでしたか?」 「寝れるかよ……あっ……あぁっ……」 榊原は乳首に吸い付き、康太の性器を扱いだ 執拗に乳首を吸われて康太は喘いだ 「……ゃ……明日……困る……ねぇ……伊織……」 康太が訴えると榊原は、仕方なく吸うのを止めた 「今日は僕の好きにさせて下さいね」 「………触っちゃ……ダメ?」 「康太は直ぐにイカせようとするからダメです」 「………伊織……好きにして良い……」 榊原は康太の唇に執拗な接吻を送った 首筋を舐めあげ吸った すると康太はチクッと刺さる痛みに、体躯を震わせたい 乳首を舐め、ヘソへと下りて行く 腰骨を甘噛みすると康太は腰を捩った 内股に吸い付き紅い跡を散らばめ…… 足の指を咥えて舐めた 「……んっ……汚いってば……ゃめ……」 「僕の康太に汚い場所なんてありません」 そう言い榊原は指を舐め愛撫した そして康太の足を持ち上げ、腰に枕を差し込んだ 「今日は念入りに舐めてあげます」 そう言い康太の足を高く持ち上げると 「君は足を持ってなさい」 と康太に足を抱えさせた 榊原の目の前に赤く戦慄くお尻の穴が現れた 昨夜の情交で少し腫れた蕾に口吻を落とすと、康太の体躯は打ち上げられたり魚の様にビクンと跳ね上がった ペロペロと榊原は康太の蕾を舐めた 指を挿し込み掻き回すと、康太の腸壁が榊原の指に搦みついた 昨夜の情交で柔らかくなった蕾をもっと蕩けさす 「……あぁっ…あぁん…ゃ…伊織……足らない……」 康太は訴えたが榊原は、康太の中を執拗に指と舌とで愛した 足を持つ手が……滑る…… 汗を吹き出し……快感に震える 「君のココ、健気に僕に巻き付いて離しません」 「……欲しいから……伊織だけ……欲しいから…んっ…」 苦しい息遣いで康太は訴えた 榊原の昂ぶりは先走りで濡れていた 亀頭のお口をパックリ開けて、エラを張り出していた 榊原は康太の性器を咥えると、康太の穴に突っ込んだ指を動かした 康太のイイ部分を擦られ、性器を咥えられ舐めあげられ…… 「伊織……一人でイキたくない……あぁっ……っ!」 康太は榊原の口に精液を飛ばした 榊原の口に康太のドロッとした精液が流れ込んだ 榊原は康太に口吻して、それを流し込んだ 「君の精液です」 口の中で自分の精液の味で広がった 「………伊織のしか要らない……」 「僕のをあげますよ! 君に総て注ぎ込みます!」 榊原は笑ったろ 榊原は康太の脚を抱えて折り曲げると お尻の穴にベタベタに濡れた亀頭を押し当てた ヌルヌルの亀頭の先で康太のお尻の穴を擦る 挿りそうなのに……抜かれて…… 康太は震えた ヌルヌルの穴が榊原の肉棒を食べようと口を広げる 先っぽを挿れて、抜いて擦る 中々得られない決定的な快感に…… 康太は榊原に縋り着いた 「……焦らすな……挿れて……」 「ならこのお口で言って下さい」 ヌルッと入るのに、直ぐさま抜けて行く 「伊織の……ぁん……硬いの……頂戴……」 「何処に?何処に欲しいんですか?」 「オレのお尻の穴に……」 「何処ですか?見せて下さい」 榊原に言われ、康太はお尻の穴に指を突っ込んで開いて見せた 「ココに……ココにお前の硬くて太いのが欲しい……」 「良く出来ました 挿れてあげます! 根元まで全部挿れてあげます! 僕の全部を食べなさい」 そう言い榊原は康太の穴に肉棒を挿し込んだ 康太は体躯の力を抜いた 弛緩させ……力を抜き、深呼吸する 亀頭が入ると……次はエラ 開いた傘が康太を苦しめる 今日は一度も抜いてない…… 抜いても榊原は硬い…… 康太を手にすれば榊原は何度でも勃起する 「……もっと息を吐きなさい…」 榊原はそう言い奥へと挿入を始めた 穴がギリギリまで伸びて……榊原の性器を咥える エラを飲み込めば、後は肉棒だけだから…… 痛みでなく快感は大きい 「入りました…君が僕を飲み込んで行きます」 ゴックン……ゴックン……と、咀嚼するかの様に 康太のお尻の穴が榊原の肉棒を飲み込んで行く 榊原は根元まで押し込むと、康太が慣れるのを待った 動かずに康太に接吻を贈る 口腔を榊原の舌に犯され…… 乳首を摘ままれると、奥は蠢きだし煽動を始めた 「……っ……少し緩めて……でないと君を感じさせる前にイッてしまいます……」 「……ゃ……伊織……動いて……あぁん…あっ…」 「まだ君の中を楽しみたいのです……」 今夜は時間を掛けて康太を満喫したかった 嵐のように求める日もあれば こうして時間を掛けて康太を、味わう 今日は康太を味わいたい日だった 康太の言う……じじぃの様な執拗な……日だった ピアスをした康太の乳首を引っ張ると…… 康太は……イキそうになった 「堪え性がないと縛り上げますよ?」 「……イジメないでぇ……あぁっあぁん……」 康太の瞳から涙が溢れ出すと……榊原は虐めすぎたか……と腰を使った 康太に執拗な接吻を送り、腰をグラインドさせる 「……ぁ……あっ……あぁっ……あぁん……」 「次に突く時イキます……康太も……っ……」 榊原は大きく康太を貫いて…… 康太の奥に精液を飛ばした 体躯の奥に榊原の熱を感じて…… 康太は射精した 恍惚と仰け反る康太の唇に接吻を贈り、榊原は直ぐに再開した 終わらない夜 餓えた榊原の欲望を総て康太の中に注ぎ込まねば終われない 長い夜に……榊原の愛を感じる 康太は気絶しない様に頑張り……榊原を受け止める ………が、終わらない情交に、康太は意識を飛ばした 榊原は気絶した康太の中にいた 気絶しても康太は榊原を締め上げて搦み付く 榊原の為にある体躯だった 青龍の為だけにある体躯だった 遥か昔から青龍しか知らぬ体躯だった 榊原は康太の奥に精液を飛ばすと抜いた 康太のお尻の穴は…… 榊原の大きさでは開いて……ピクピクと痙攣していた 穴からは精液を溢れ出させ……淫靡だった ドロッと流れる榊原の精液 榊原は康太のお尻の穴に吸い付いた 健気に小さいお口で榊原のモノをギリギリまで開いて食べる康太の穴が愛しかった ペロペロと舐めて労る 自分の精液でまみれた康太のお尻の穴に指を挿れると 康太の穴は榊原の指に歓喜して煽動を繰り返す この体躯は……どれだけ榊原を愛して受け入れるのだろう どれだけ酷使しても 意識を失っても 体躯が榊原を感じさせ蠢く 榊原の下半身が熱く滾る…… 何度放出しても尚、康太を想えば熱くなる 榊原はまだ閉じきらぬお尻の穴に、勃ち上がった肉棒を挿れた 搦みついた腸壁は榊原を締め上げる 康太の中を堪能する 康太…… 康太…… 蠢く腸壁は榊原のカタチを覚え 細胞の一欠片も青龍を忘れてはいなかった 青龍だけの存在 髪の毛一本さえ…… 僕のモノ 誰にもあげません 榊原は康太の中を堪能して…… 康太を味わった そして薄くなった精液を一滴残らず康太の中に注ぎ込こんだ そして精液を掻き出すと、康太を胸の上に抱き上げた 優しく康太を抱き 髪を撫でた 愛してます…… と口に出して言った 夜のディナーの時間になっても康太と榊原はやって来なかった 家族は……来れない事をしてるのを知っていた 「………2年経つのに……新婚抜けませんね」 笙は新婚気分で甘々な二人に……愚痴った 一生は「仕方ないですよ……多分……10年経っても変わりませんよ?あの二人は…」と笑った 慎一も「この世を去る瞬間まで新婚です」とキッパリ言った 家族は頷いた 離れなら良い…… 離れないで甘々なら良い…… 真矢は「……康太は……腹減りでしょうに……」と無体を働く息子の相手をしてる康太を想った 清四郎も「……眠たがっていたのに……」と康太を想った 康太が眠っても、気絶してもガシガシ腰を動かす鬼畜な息子に……康太が可哀想になる 笙は「……寝てれば良いと言ってたよ伊織……」と零した 瑛太は「それは気絶と言うんですがね……」と苦笑した 聡一郎は「抜かずに犯るからな伊織は……」タチが悪い 抜いてくれれば少しは楽になるのに…… 榊原は抜かずに出来る耐久性を持っていた 隼人も「伊織は抜かずに7回犯るから…康太は気絶してるのだ……」と呟いた そのリアルな言い方に見たのかよ!と言いたくなってると…… 一生が「お前の横で犯ってたんだっけ?」と言った 「そうなのだ。一緒にお昼寝してたのに…… 何故か康太は伊織に食べられてるのだ…… しかも抜かずに伊織は犯るからな……康太は何時も気絶するのだ…… まぁ、伊織は気絶しても犯る 誰がいても犯るからな……」 隼人の台詞に真矢は額を押さえた 笙は「………濃いわ……そう言えば僕の横でも犯ってましたね……」と、苦笑した 一生は「濃くても甘くても 、離れねぇならな……それで良い……」と呟いた 一生は……話題を変えた 夜遅くまでディナーを楽しんだ 慎一は笙に封筒を渡した 「何?これ?」 「主から言いつかって来たモノです」 と慎一は笙に頭を下げた 笙は封筒を破いた そして中を見ると……… 紙を抱き締めて……笙は泣いた 今夜部屋に来い……と言っていた これを渡したかったのだろう…… 清四郎は笙の胸に抱いた紙を取った それは結婚式場の……式の日程とスケジュールだった 明日、笙は挙式を挙げる予定になっていた 佐伯はその紙を見て泣いていた 康太のくれる愛に泣いていた 頑なな心が……ポロポロと零れて行く

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