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拉致(2)

「彰史さん、神谷さんの犬のシャンプー終わりました」 「ありがとう。それじゃあ、お昼にしようか。水月、先に上がっててくれ」 「はい」  返事をして病院を出てから、同マンションの二階にある彰史さんの部屋に向かった。  ポケットから部屋の鍵を取り出した僕。その周りをあっという間に三人の男が取り囲む。 「何? 誰ですか、貴方達は」  彼らは何も言わず、二人の男が両側から僕の腕を掴み、もう一人が僕の口許に白いガーゼを押し付けた。 「やだ……!」  本能的に恐怖を感じて僕は暴れるが、三対一で力の差は歴然としている。  ガーゼに染み込ませたツンとした薬品の臭いが鼻腔を刺激した。 (これって、クロロホルム!?)  そう思った時はすでに遅く、全身から力が抜けていく。 「彰ふ、み……さ……」  床に落ちた鍵の音を聞きながら僕の意識は闇の中へ沈んでいった。    ◆◇◆◇◆ 「……ん……」  意識が戻った僕は、まだ少し朦朧とした頭を軽く振って、寝かされていたベッドの上でノロノロと上半身を起こす。 「此処、は」  僕がいたのはよく見知っている場所。  バルコニーへと続く大きな窓から射し込む夕陽が、七年間、僕が暮らしていた部屋の中を照らしていた。 「目が覚めたようだね、水月」  そう言いながら部屋に入って来たのは、僕のご主人様。 「白龍……」 「探したよ。まさか、あんなところにいるとは思わなかった」 (連れ戻された……)  そう思った途端、絶望が心に広がった。 「……紅龍は……?」  いつもなら彼の後ろに従っているはずの紅龍の姿がないことを不審に思い、僕は訊いた。 「紅龍なら無事だよ。お前を逃がした罰は受けてもらったけどね」  罰を受けたというのは気になるけど、とりあえず無事と知りほっとする。 「お前にも私を裏切った罪に対する罰を与えなくてはね」  白龍がパチンと指を鳴らすと、数人の男達が部屋に入って来て僕の服を脱がしていく。 「何を……?」 「今夜、この屋敷でパーティーが行われる。其処でお前をお披露目する為の準備だよ」  着ていた物を下着から靴下に至るまで全部脱がされ、代わりに僕が着せられたのはレースやフリルがふんだんに施された膝丈の白いドレスと、ガーターベルトで止めるタイプの白いストッキング。 「良く似合っているよ」 「ふざけないでください! これじゃあ、まるで女の子じゃないですか」  白龍の言葉に、僕は怒りの感情が湧く。 「それに……」 「それに、何かな? 言いたいことがあるなら言ってごらん?」  僕が何を言いたいのか知っていながら敢えてそれを言わせようとする白龍を、僕は睨み付ける。 「……下着、は? 下着を着けてないので、用意してください」 「下着? ああ、うっかりしていたよ。でも、そんな物は必要ない」  下着が必要ない? 彼は何を言っているのか。 「下着代わりにお前にはこれをやろう」  白龍が言い終わるや否や、傍にいた男達が僕の腕と足を掴んで動けないようにする。 「やっ、止めてっ。離してください!」 「ピンク色に染まったお前の肌が白いドレスに良く映えて、きっと素敵なパーティーになるに違いない」  白龍は僕の背後に回り、ドレスを捲り上げた。  露になった双丘。  その奥の秘められた場所の周りを白龍の指がなぞる。 「やっ、触らないでっ」  僕は躰を捩り逃れようとするが、男達の力が強くてそれも出来ない。  膝まづき、僕の秘蕾に顔を近付ける白龍。 「ココにあの男を喰わえ込んだのかい?」  そう言い彼は僕のナカへと指を挿し入れた。 「ひあ……っ」 「あの男はどんな風にお前を抱いた? お前はどんな媚態をあの男に見せた?」  白龍の言葉に彰史さんとの情事を思い出し、僕の秘蕾がキュンと収斂する。 「私の指を締め付けて。奴とのセックスを思い出したか? ……あの男はそんなに良かったんだね。私よりも……」  一瞬、ほんの一瞬だけ、白龍の声音が変わったような気がした。  そう思った時、つぷり、と何かが僕の秘蕾に押し込まれた。 「っあ、何?」 「下着代わりだよ」

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