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僕は人間

僕は15歳の人間。 名前はない……というか忘れてしまった。 いつもお前と呼ばれていたし。 それなのに、なんで15歳ってわかるかって? 三種の性の検査をする年齢が15歳だから。 結果はΩ。 僕以外の一家全員がαだったから元々人間扱いされたことがなかったんだけど、さっき完全に捨てられた。 大きい城みたいな家の玄関から蹴って投げ飛ばされ、頭を掴まれて引きずられながら門まで出されたんだ。 だから、もじゃもじゃの黒髪でボロボロの水色のTシャツと白いズボンでふらふらと歩き回るしかない。 ずっと家から出たことがなかったから見覚えがある場所なんてどこにもないし、まして真っ暗だから体力も精神もすり減るだけだ。 疲れ果てた僕は家と家の間の狭い道に座り込んでうずくまる。 「今日、楽しかったね」 「ハロウィン、最高!」 着たことがない派手な衣装。 キラキラした笑顔と声。 聞いたことのない楽しそうなワード。 どれも僕には与えられなかった。 「僕の人生、最悪だったな……」 目を閉じた瞬間、一筋の冷たいものが頬を伝う。 震えが最高調になってきたから、抑えるように俯いた。

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