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日本

「この服って大丈夫?」 真昼から借りた服だから、変とは一概に言えないんだけど。 いちご柄の黒いパーカーに黄緑のパンツってなんか目立つなと思うんだ。 「大丈夫だよ、よく似合ってる」 手を恋人つなぎしながら横を歩いてくれているようちゃんの服装は紺色のワイシャツにワイン色のパンツ……ちょっとカッコいい。 「デートみたいだね」 冗談で言ったのに、目を輝かせてほんと!?と言うようちゃん。 上機嫌になったようちゃんは手を大きく振り、スキップをして進み始めた。 「左はカラフルな家が多いけど、右は素朴な感じがするね」 左は虹みたいな色使いの家とか四角形が3個積んだような家だったりするのに、右は上が黒で下が茶色、それに木で出来た家ばかりだから、左右で世界が違う気がする。 「この街ってイメージは日本みたいで、左は近代的、右は古風なんだって」 今日は近代的な方のお店♪と付け加えると、左を向いて止まるようちゃん。 三角形で上は紫、下は赤の建物で、看板には『瞳耳』と書かれている。 「ひとみみ……?」 「ひとみ! まぁ、入ればわかるさ♪」 鼻歌を歌いながら黄色いドアを開けて入ったようちゃんについていった。

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