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第44話* 先輩が攻めてきます3

 ぼぼぼっ、と顔に火がついた気分だ。  いつも無愛想でみんなの前ではクールに振舞っている聖先輩が、ぼくにはこんなにも可愛いお強請りをしてくるなんて。 「嫌なら、別にいい」  そしてほら、いつもの。  先輩はムスッとしながら少し赤い顔をして視線を床に落とすのだ。  これはきっと照れてるんだ。本当はして欲しいって思ってるくせに、強くは言わない優しい先輩。  バクバクと心臓が鳴る。  ぼくの手は勝手に動いていた。  人のベルトを緩めるだなんて初めてやるから、上手く外せない。  ……いや、勝手に手が動くだなんて嘘。  これはぼくの意思だ。ぼくは先輩と一緒に気持ちよくなりたいって思ってる。  先輩はぼくの行いを静かに見守っていた。  ベルトを外し、ボタンを緩めてチャックを下ろそうとするけど、先輩の股間も膨らんでいて、履いているボクサーパンツに引っかかってしまった。 「あの、痛くないですか」 「ん、大丈夫」  注意深くもう一度チャックを下ろし、ばさ、と制服のズボンが床に落ちる。  先輩は片足ずつ上げて、足首からズボンを取り除いた。  白い生足姿の先輩は、唇を尖らせながらぼくのペニスと自分の太ももあたりを交互に見比べる。  ドキドキが止まらないんですけどーー!! 「な、な、なんですかっ」 「いや、この格好、なかなか恥ずかしいなと思って」  いや、ぼくなんて丸出しですから。  先輩もはやく同じ格好にしてしまおうと、ぼくはボクサーパンツのウエストに手を入れて、ゆっくりと下ろした。  先輩のペニスは、ぼくと同じかそれ以上に勃ちあがっていた。その股間と先輩の顔を素早く何度も見比べる。 「お前こそ何なんだよ」 「いや、なんかせんぱいのっ……」  変な感じだ。  他の人のを見たことがないから比較は出来ないんだけど、先輩のって普通の人よりも結構おっきめなんじゃあ……  とても口には出せずにあたふたしていたら、先輩はまた足元に引っかかっていたボクサーパンツを近くに足で投げてソファーに座って言った。 「今度はお前が、跨ってみて」  ぼくは、心臓麻痺で死ぬかもしれません。

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