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第19話
全裸になって、夾の身体を見てみると思わず触れてしまうくらい均整が取れていた。
無駄なくほどよく筋肉がついていて、ムキムキってほどじゃないけど腹筋も割れている。
指で撫でて、制服を着ていたらわからなかった素肌に触れていく。
「鍛えてるの?」
「筋トレとジョギングぐらいだな」
「へぇ、俺も筋トレはしてる」
「確かに思ってたほど貧弱ではねぇな」
「貧弱ってひどいなぁ。俺も男ですから、そりゃ鍛えるよ」
夾の手も俺と同じように肌に触れてくる。
さすがに夾のように身体は出来あがってはないけど、それでもたるんではないし、うっすらと腹筋割れてるし、問題はない、きっと。
ほんの少し、ほんの少しだけ夾より小さいかもしれないが、ほらやっぱり俺の方が長いし、絶対硬度は俺の方があるし問題はない、うん。
―――なんて思いながら夾に身体を寄せて胸板に吸いつきながら夾のものに触れる。
鍛えられた身体は張りがあって手触りがよくてずっと触っていたい気分になってくる。って変態か。
いやでも本当触ってるだけで興奮してくる。
触れて、吸いついて上目に見上げて、なにも言わずに俺を見下ろしてる夾にきっといいんだろうと勝手に承諾を取った気になって、赤い痕をつけた。
勃ちあがった胸の突起に舌で触れて軽く歯を立てると手の中の夾の半身が微かに膨張して緩く扱く。
ぬるりとした先走りが伝い落ちてくる。
胸板から割れた腹筋に唇を落として舌で触れて、さらに下へと移動して目に入る夾の半身。
可愛げなんてない身体同様に逞しいそれの先っぽを撫で、じわりと先走りを滲ませている割れ目に舌を伸ばした。
少し塩味のある先走りを舐めて硬い半身に舌を這わせる。
硬度が増して、びくりと脈打つそれを口に含んだ。
そういや男のものを口に入れるのなんて初めてだ。
奏くんにお口でご奉仕をしてもらったことはあるけど、俺はしなかったし。
夾のはなかなかデカイから顎疲れそうだけど―――それでも舌動かすたびに反応するそれやわずかに震える腹筋や、溢れる先走りに、嫌悪感が皆無どころかどれだけでも咥えてることができそうな気がした。
咥内に含んだ夾の半身に舌を絡める。竿の部分を手で扱きながら口を動かしているとどんどん夾のものが育っていく。
気持ちよくなっているってことは間違いなくて少し安心する。
なにせ口淫は初めて。でも同じ男だしどうされたら気持ちいいかはわかってる。
硬いものが口の中の粘膜を刺激するのがわりと興奮するってこともわかった。
しゃぶりながら上目に見上げるといつも無表情だった夾の目は強い光を放ってる。
舌を出してゆっくり舐めてみせればその光は一層強くなって、髪を掴まれた。
「離せ」
短く言われた言葉は別にこの行為を嫌がってるせいでもなさそうだったから手は夾のものに触れたまま口を離す。
それで?、と聞き返す前に押し倒される。
え、やっぱ俺が下?
なんて一瞬思わず過ったけど、すぐに目の前に夾のものがきて、下肢から刺激が走った。
「……っ」
生温かい粘膜に咥え込まれてもう完勃ちしてた俺の半身がぶるりと震える。
正直あんまりこういうことしないんじゃないのかなぁって思ってたのと、予想外に舌の動きがヤバくて腰が震える。
その分さらに煽られもして俺もまた夾のを口に含んだ。
ぴちゃぴちゃと卑猥な音が微かに響く。
静かな部屋に互いの息遣いが互いの半身に熱く触れて響いて、まだたいして温まっていない部屋の中で身体だけが異様に熱く昂ぶる。
もっと、と追って、追われて、唾液がこぼれるのも構わずに夢中になった。
それでも俺にはやることがあるのだ―――と手を伸ばしわりとすぐ近くにあったチューブを取る。
蓋を開けて中身を指に出し、一旦夾のを口から離す。
代わりに手で扱きながら窄まりへともう片方のローションをまとった指を近づけた。
ゆっくりと触れると一瞬肌に緊張が走ったのを感じたけどすぐに弛緩する。
縁を撫でそして指先をそっとローションを塗り込むようにしながら押し込む。
使ったことがあるのかないのか。
狭いそこは俺の指を拒むように押し出そうと動く。
それを宥めるようにそっと侵入させていき、内壁をほぐし始めた。
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