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Ⅴ 仮面の提督①
『皇帝陛下の夫が命じる。ヴァールハイト中将、我が花嫁を返してもらおう』
「承服いたしかねる……と申しましたら?」
『我が妻をたぶらかした貴様は逆賊だ。討つよ』
「恐れながら、貴殿の軍は壊滅寸前。たったこれだけの兵力で……ですか」
『ほぅ、義勇軍を操っていたのが私だと気づいていたか。いつからだ』
「最初から。市民にこれだけの戦艦は用意できません。そして、中央政府で異例の立身出世を果たし、野心をくすぶらせる男が存在する事も」
『さすがは暁の青嵐《モルゲン シュトルム》』
否。
『クラウス殿下、とお呼びいたしましょうか』
ヴァールハイト!!
(あなたの仮面の下の素顔は……)
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