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第1章 シルヴァリオン 【6】エーリスの未来

大国シアーズ王国は、近隣国を百数十年前に占領統合しシアーズ皇国を名乗った。 温暖な気候、豊富な作物、地理的有利 恵まれてることこの上ない先進国。 その反面エーリス王国は、北方のはずれで面積もシアーズも20分の1くらいしかない。 雪に覆われた痩せた土地しかなく、産業はほとんどない後進国だ。 しかしシアーズ属国の全体の95%を占める、アウレリア教の聖地がエーリスにある。 そのおかげで、毎年参拝に来る人々による観光で成り立っている。 だから安泰と言えば安泰なのだが、それもシアーズの属国としてある意味守られているからであって、1国のみで見ればすぐに侵略されてしまうであろう脆弱さだ。 父が亡くなって王様になればゲームクリアなのだが、それは何年後なのか? 30年?50年?70年?父王には長生きしてほしいけど、ゲームクリアして現世にも戻りたい。 ジレンマである。 【シアーズ留学に来たことで、ノラリクラリとゲームクリアまで遊んでればいい、と言う考えがくつがえされた】 15年育ってきたエーリスに愛着はあるので、観光以外にも何か産業が欲しい。 ボクがこの世界にいる間に出来るだろうか…。 必死にエーリスの未来について考えている最中だと言うのに、ベッドで眠るボクの息子を女性が咥えていた。 (とうとう童貞喪失か…?) しかし相手は誰だ?顔がよく見えない (ちょっ…それヤバイ!入れる前にイッちゃうからっ!) だんだんと覚醒する意識とベッドサイドランプにより女性の正体が明らかになる (これはメイドさんが頭につけるホワイトブリムだ、この人はボク付きの1番若いメイドちゃんだ  かわいいし、このまま童貞卒業もいいかもしれない  え…?ちょっと待って、そこに指を入れるプレイは高等すぎない?  ボク初心者なんだからお手やわらかなプレイにしてほしいんだけど!?) 気がつくと朝だった。 ボーッとする頭で考えると、やっぱりアレは夢だったみたい。 (そういえばシアーズに来てから1回も自分で抜いてないな) (だからあんな夢見ちゃうんだ、どうしよメイドちゃんの顔をまともに見れないよ) そんな心配をしてたボクだけど、この日からメイドちゃんの姿を見ることはなくなった。

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