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ホアンは建物の外で待っていると言った。
自分がいると話しにくいだろうとも。
そして、先陣を切る黒羽の後ろから俺とテミッドはついていく。
守衛室があるというその建物前。
近代的な自動ドアを潜れば、社会科見学で覗いた企業のようなフロントが広がっているではないか。けれどそこにいるのは受付嬢ではなく、粘膜のような皮膚を持った形容し難い肉塊のモンスターがいた。それでもきっちりとスーツを着込んでるのが余計グロテスクというか……。
「守衛の赤穂殿はいるか。……伊波様が会いたいと仰られている。そう伝えてくれ」
「畏まりました、少々お待ちください」
夜中便所に行く途中で見かけたら間違いなく飛び上がってしまいそうなその受付からは無機質な声が聞こえてきた。
そしてどこかへ連絡して間もなく、奥の巨大な扉が開く。そして、現れたのは俺よりも一回りも二回りも大きな黒服の男――ではなく、鬼だった。
血を被ったような赤い皮膚、そしてスーツの上からでもわかる丸太か何かのように分厚い筋肉に覆われた体躯。一本、また一本と近づく度に建物全体が揺れてるような錯覚に陥った。
「……赤穂殿」
赤鬼、もとい赤穂は俺達を見つけるとその分厚い体を軽く曲げ、会釈した。そして、そのまままっすぐ俺たちの前までやってきた。
「伊波様、そして黒羽様……ご無沙汰しております。此度はどういったご要件で?」
「今日は赤穂殿に用があってここへ参った。時間はあるか?」
「ええ、構いませんが……少々お待ちください」
「少し出てくる。頼んだぞ」と、受付に声を掛ける赤穂。
初めて会った時は屋外だったからか、あのときもその大きさに圧倒されたが今回は屋内だから余計大きく見えてしまう。
受付に声をかけた赤穂はすぐに俺たちの元へやってきた。
「お待たせしました、それでは奥へどうぞ」
そう赤穂に連れられて案内されたのは応接間のようまだった。
ここの魔物の体躯にあわせてるのだろうか、大きめのソファーが並んだそこに腰を掛ければ、体は柔らかいクッションへと沈んでいく。すごい、フカフカだ。
向かい側のソファーに赤穂が腰をかけ、俺の隣に座った黒羽は沈みかけていた俺を引き上げてくれる。
本題。
「……あの、すみませんお仕事中に」
「いえ、自分の業務はもう終わったあとでしたので。……それに、伊波様からの用件は私どもにとっては最重要項目です」
冗談、なのではないのだろう。赤穂の言葉に嘘偽りは感じないが、だからこそ余計なんだか無理させているようで申し訳なくなる。……ここまで職権濫用しているのだから今更ではあるのだけれど。
「……それで?自分に話というのは……?」
「あ、あの……赤穂さんに聞きたいことがあって」
「自分に聞きたいことですか?」
「中華料理が好きって本当ですかっ?」
つい、身を乗り出してしまえば、キョトンと目を丸くした赤穂はずり下がる眼鏡を慌てて戻す。
しまった、これでは遠回り過ぎたか。そう内心焦るが、落ち着け俺。深呼吸だ……相手は大きな鬼だが俺が知ってる鬼よりも云倍も話がわかりそうな真面目な鬼だ。怖がるな、落ち着くんだ。
「中華……そうですね、どこから聞いたのかは存じ上げませんが確かに私は中華料理は好きですね」
「あの、赤穂さんは刑天閣の常連さんでもあるって聞いたんですけど……」
刑天閣の名前を出したとき、僅かに赤穂の胸筋が上下する。そして、バツが悪そうに俺から視線を反らすのだ。
「ええ、確かにあの店にはよく勤務後同僚たちを連れて食事に行っていました。……けれど、それも先月までの話です」
「赤穂さんも、刑天閣の噂聞いたんですか?……あの、腐った死体の肉使ってるだとか、客が帰ってこないとか……」
「『も』ということは、貴方も?」
赤穂に聞かれ、はい、と素直に答えることにした。
敢えて刑天閣で働いてることを伏せて客目線で戻ってくるように伝えた方が効果的ではたいか、とか、色々考えてはいたがやっぱり正直に話すのが一番のような気がしたのだ。
「俺、今刑天閣のお手伝いするついでに刑天閣の悪評の元を調査してるんです」
「え、伊波様がですか?」
「その……実際に調べてもらってるのは黒羽さんとか、知り合いの人なんですけど……刑天閣の噂は全部嘘なんです。だから刑天閣の人たちもお客さんが来なくなって落ち込んでるし……それで、もし悪評の元が分かればまた以前みたいに経営できるんじゃないかと思って赤穂さんに話を聞きにきたんです」
しどろもどろ、なんとか事情を説明してみるが赤穂の反応は渋い。何やら困惑してる気配すらある。……無理もない、突然勤務中に押しかけてきてそんなことを言われたら俺だって困惑するだろう。
「……お忙しいところ、申し訳ないです。あの、無理にとは言わないんでどこで聞いたとかちょっとしたことで思い出したことあるなら教えてもらいたいです」
「伊波様……そうか、貴方が刑天閣に……」
「刑天閣の噂は全部真っ赤な嘘なんです。きっと、わざとお客さん減らそうとして噂を流してる誰かがいるはずなんですけど……見当も付かなくて」
「話を誰に聞いたのか……というのはハッキリと覚えていません、その場にたまたま居合わせた客に聞いたもので……自分もその、記憶が大分薄れてまして」
「あ、あの!どこでとかってわからないですか?」
「……確か、同僚に連れて行かれた初めて行くバーでしたね。紹介制で、やたら入店までに時間を割かれた覚えがあります」
「バー……?」
「ええ、確かアンデッドの種族以外は入れないようになっているらしく入店前に色々審査されるんですよ。時間がかかったわりに酒の質は悪く、何よりウエイターの態度が悪かったのは覚えてますね」
その時のことを思い出しているようだ、憤慨する赤穂はなかなか迫力がある。
……しかし、これは結構な有力情報じゃないか……?
「顔とか、なんか特徴とか覚えてないですか……?」
「……店内も薄暗かったのでよく顔も見えなかったのですが……やけに鼻につく男だった気がします。すみません、種族まではわかりませんでした……」
「いいえ、充分です。ありがとうございます」
場所がわかっただけでも大きい。
黒羽にアイコンタクトを送れば、黒羽は小さく頷き返し、そして立ち上がった。
「……赤穂殿、貴重な話をありがとう」
「ありがとうございました、赤穂さん」
「……した……っ!」
「……力になれることは少ないかも知れませんが、また何かございましたら自分は大抵ここか門にいるので」
「ありがとうございます」ともう一度頭を下げる。
立ち上がる赤穂は「外までお見送りします」と俺たちのために扉を開けてくれた。
それから、建物を出たとき。黒羽の愛車の前で待っていたホアンは俺たちの姿を見ると手を振ろうとし、そして、その後ろからついてきていた赤穂を見て慌てて車体の影に隠れるのだ。赤穂は気付かなかったようだが、俺はしっかりと見ていた。
「それでは、自分はこれで」
「お見送りまでありがとうございました」
人……というか魔物は見た目に依らないとはいうが、その通りだと思う。赤穂と話している間にすっかり緊張は解れ、別れることに一抹の名残惜しさすら覚えるほどだ。
そして赤穂も赤穂で何か踏み止まるような、何か言いたげな目線を向けてくる。
「あの、赤穂さん……どうしました?」
「伊波様方はこれから例のレストランへと向かわれるおつもりでしょうか」
「はい、一応そのつもりですけど……」
「……何故そこまでされるのですか?」
予想していなかった問いかけに、思わず「へ?」とアホみたいな声が漏れた。
けれど、赤穂はピクリとも笑っていない。真剣なその眼差しに俺は思わず息を飲む。
「何故って……」
「もしかして、刑天閣の従業員に何か弱みを握られている……というわけではないですか?」
「…………」
ああ、と思った。なるほど、と。
赤穂は不思議で仕方ないのだろう、何故俺がこうして動き回っているのが。
和光からある程度魔界ならではの思想については聞いていた、利己のためでしか動かない。利害が一致しなければ手を組むことはない。それは、悪いことではない。俺だって、自分に損になることはしたくないし……なら多分これは。
「俺は、刑天閣の……料理長の料理が好きだから、潰れてほしくないだけです」
「……それは……」
「弱み、ってことになるんですかね……?これも」
少なくとも胃袋は掴まれてしまってるわけだ。
赤穂は少しだけ考え込んで、そして、控えめに微笑んだ。
「……そうですね、刑天閣の料理は天下一品ですから」
そして、赤穂と別れた俺達は車へと戻る。後部座席には……いた、何も知らん顔して座ってるホアンが。
「ホアン、お前さっき赤穂さん見て隠れただろ」
「何言ってるアルか、阿拉はただ急に腹が痛くなっただけネ」
「……ホアン、嘘吐いてる……キョンシー、お腹痛くならない……」
「アーアー!聞こえないアル……!」
ホアンもホアンで複雑なのか、赤穂の言葉を考えると刑天閣のことを完全に嫌いになったわけでもないだろう。
赤穂の言葉を伝えようと思ったのに、ホアンは耳を塞いだままそっぽ向いてる。……この調子では今伝えるのは無理そうだ。
仕方ない、と俺は運転席に座る黒羽に向き直る。
「黒羽さん、さっき赤穂さんが言ってた紹介制のバーだけど……」
「一軒心当たりがある。ビザール通りの裏路地にある夜間のみ営業行う不死者限定会員制バーだ。……私と巳亦は弾かれたため調査できていないが、そうか、ホアンとテミッドがいれば或いは……」
「……ぼ、僕……行く、行きます……なにかお手伝い、したいです……」
「不死限定アルか、きな臭いネ。……そこに何かがあるってことアルか?」
「ああ、赤穂殿の話によるとそこで出会った客に刑天閣のよからぬ話を吹き込まれたという」
「フーン……そういうことアルか、行ってみる価値はありそうネ」
「二人がいるのは心強いけど……問題は紹介してくれる人、だよね……」
「知り合いにその店のこと知ってる奴いるかもしれないネ、確認してみるアル」
「ぼ、僕も……っ」
そして、悪評の元凶を突き止めるため俺達は件のバーに潜入するための下準備をすることになったのだった。
しかしこうも上手く物事が進んでいるときというのはどうしようもなく不安になるものらしい、付き纏ってくる不穏なものを感じながらも俺はそれを見てみぬふりしてホアンたちに着いていくことにした。
聞き込みに聞き込みを重ね、ついでにはじめましての挨拶をしたりして、テミッドとホアンのつてを頼って情報収集するがどうもうまく行かない。
けれど、大きな収穫もあった。
「……ここが例の店か」
そう、口にする黒羽。その視線の先には洋館風のお洒落なお店が存在していた。窓は見当たらないが、なんというか……刑天閣ほど大きな店ではないが、見た感じ三階建てだろうか。閉め切られた窓からは中の様子などはわからないが、今の時間帯はまだ閉まってるらしい。【CLOSE】と書かれた札が下げられていた。
「こうなったらこのまま尋ねてみるのもありかもしれないな」
「え、大丈夫かな……」
「自分が行こう。テミッド、ホアン、念の為伊波様と一緒に隠れていてくれ。顔が割れると面倒だ」
もし失敗したときのことを考えてるのだろう。黒羽一人で行かせるのは不安だったが、「俺も行く」と付いていこうとしたところをホアンに止められる。続いてむぎゅ、と腕にしがみついてくるテミッドに「だめです」と止められたので渋々近くの建物の影に移動することになった。
黒羽は辺りを確認し、そして店の扉をノックする。
思いの外すぐその建物から人影は現れた。
黒羽の影に隠れて見えないが、店から出てきたらしいその人物と黒羽は何かを話しているようだ。
会話までは聞こえないが、黒羽の口振りからして恐らく何かを問い詰めようとしているのだろう。大丈夫だろうか、とハラハラしながら覗いていた矢先。黒羽は店内へと招かれていた。
「あれ、中に入っていくアルネ」
「……だ、大丈夫かな……」
「心配しすぎアル、黒羽サン見てみろアル。阿拉よりも強いしタフアルヨ?」
「うーん、でも……」
扉が閉まるほんの一瞬、白い髪が見える。顔までは見えなかったが、暗闇でも目立つ白髪に不穏なものを考えたのも一瞬、パタリと扉は閉められる。
「暫くは掛かりそうアルネ。これで何か掴めたらいいアルけど」
「……うん」
「なーに急にしおらしくなってるアルか、ヨウ」
「伊波様……黒羽様なら、大丈夫です、その……僕も、いますので……だから……元気出してください」
そんなに俺は顔に出てるのだろうか。
うりうりと頭を撫でてくるホアンと、子供を宥めるみたいによしよしと背中を撫でてくれるテミッドになんだかムズムズしてくる。恥ずかしいけど、ちょっとだけ元気でたのも本音だ。
なんか、昨日のこともあってからか黒羽から離れると不安になってしまうのだ。今は二人がいるからまだましだが、俺一人ならきっとついていったに違いない。
「ありがとう、二人とも」
とにかく、今は黒羽が戻ってくるのを待とう。
そう決意したのが数十分前だった。
◆ ◆ ◆
黒羽が件のバーに入ってどれくらい経ったのだろうか。
閉め切られた扉は開く気配もない。ホアンは知人にもう一回連絡してみるとその場を離れ、俺とテミッドはいまかいまかとバーの出入りを確認していたのだが……一向に戻ってくる気配がない。
「テミッド、黒羽さん……遅くないか?」
「……そう、ですね……もうすぐ一時間近く経ちます……けど、もしかしたら話し込んでるのかも……」
「俺、ちょっと様子見てくる……っ!」
「だ、だめ、です……黒羽様から、伊波様を守るようにと……仰せつかりました」
勢いで飛び出そうとする俺を光の速さで確保してくるテミッド。細腕からは想像できないほどの剛力により連れ戻された俺はテミッドの腕の中、「でも」ともがくことしかできない。
――もし、黒羽さんの身に何かがあったら。
黒羽のことを信じないと、と思う半面、万が一の可能性が恐ろしくてたまらない。テミッドにまで不安が感染ったのか、俺を見据えるその目が僅かに揺れる。
「伊波様……」
そう、テミッドが何かを言いかけたとき、店の中から店員らしき男が現れた。薄暗い店先ではよく表情は見えなかったがあのときの眩い白髪は見えなかったので、黒羽を対応していた店員とは別人だろう。その店員はCLOSEの札を外し、そのまますぐに店先に引っ込んだ。
ほんの僅かな間のことだった。
「開店……しちゃった……」
話し込んでるだけと思いたい、けれど。
「黒羽サン戻ってきたアルか?」
そうしてる内にホアンが帰ってきた。
が、俺達の表情から察したらしい。あー、とホアンは笑う。
「ホアン、やっぱり俺黒羽さんの様子を……」
「まあ待つアル、丁度そこで会員のやつを見つけたアル」
「え?」と俺とテミッドの声がきれいにハモったときだった。ホアンの背後、からぬっと人影が現れた。
闇夜に溶け込むような紫色の派手な髪。血の気を感じさせない真っ青な肌。冷ややかな笑みを浮かべたその唇から覗く、鋭い牙。
見間違えるはずがない、そいつは……。
「りゅ……」
「リューグ……ッ!!」
俺がその名前を口にするよりも先に、テミッドが牙を剥く方が早かった。飛び掛かるテミッドの鋭い爪を食らったかと思えば、リューグの姿は無数の蝙蝠へと変化する。そして、そのうちの一匹の紫色の蝙蝠は俺の肩に飛び乗った。
「ホアン、どうしてコイツ……ッ!」
「落ち着くアルヨ、仕方なかったネ。会員だったら問題ないと思ったアル。それに、協力してくれるっていうし」
「そーだよ、俺は困ってるやつを見逃せねえからな。なあ、イナミ」
「く……っ、離れ……ろ……っ!」
しかも力強えし、肩にくっつくリューグはびくともしない。俺を嘲笑うかの如くパタパタと羽ばたいてみせるリューグ。そんなリューグを掴んだテミッドはそのまま蝙蝠リューグを握り締めた。
「ぐぐっ、おい!バカ!中身出るだろ!あんま握んじゃねえって!」
「お前……何を企んでる?」
「企んでねえって、お前らこそ、困ってんだろ?なら、俺の協力が必要なんじゃねーか?」
「必要ない」
ピシャリとした冷たい声。リューグを握りしめるその手に血管が浮かぶのを見て、更にリューグがばたついた。本気で握り潰すのではないか、そう思って、咄嗟に「テミッド!」と慌てて止める。
「伊波様……なんで……止めるんですか?」
「ま、まあ……ちょっと待て……俺達はバーの中に入れたらいいんだ、調査が目的だし……だからここは、リューグの顔だけ貸してもらおう」
「こんなやつに、借りを作る必要なんて……」
「……わ、わかった……じゃあ、俺が潜入する」
「え?」と、テミッドとホアンの声が重なった。
「俺も、一応ほら……死んでる……ってことだし、もしかしたらその……あんでっど?扱いになるかもしれないし……テミッドはリューグの手を借りたくないっていうなら俺が……」
「「それだけは駄目です(アル)」」
「う……即答……」
薄々止められる気はしていたが、まさかハモるとは。
けれど、俺の決心を聞いてテミッドは非常に不服そうだが頷いた。
「……伊波様がそこまで決心されてるのなら……わかり、ました、僕も決心します……けど、潜入するのはホアンだけで行って」
「まあそれは構わないアルけど……」
「ぼ、くは……ここで伊波様と待ってる……もしかしたら黒羽様も戻ってくるかもしれないし……伊波様を一人になんて危険な真似……させない……」
「随分と愛されてんなぁ、イナミ」
「おい、煽んなって」と止めるよりも先にテミッドに投げ捨てられるリューグはぺちっと地面に落ち、そして再び人の姿へと戻った。
「じゃあ、決まったアルネ。阿拉はコイツと店内の様子見てくるアル、ついでに黒羽サンも探れたら探ってみるネ」
「悪い、頼んだホアン」
「……イナミ、俺には?」
「……なんだよ」
「俺には『がんばれの吸血していいよ』とか『元気出る血だよ、いっぱい飲んで』とかそういうのないわけ?」
「んな……っ」
「あるわけないだろ」
光の速さでリューグに突っ込み入れるテミッド。……やばい、本気で怖いぞ……目が一ミリも笑ってなければいつものテミッドからは考えられないほどの鬼のような形相だ……。テミッドは怒らせないようにしよう、そう決心する。
「……ま、まあ……そういうことアル。じゃあそこでおとなしくしてるアルヨ」
「お、おー!頼んだぞ……!」
画して、俺は二人を見送ることになったのだが……このあと俺はここで二人と別れたことを強く後悔することになる。
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