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第1話

僕が通っているのはとても田舎にある男子校。 親たちが地位や権力を持っているようなお坊ちゃんたちが通う高校。 この学校の周りには女子高もなければ、帰還するのに自力で帰るとするならば1日数本程度しかないバスにうまく乗り合わせ数十分揺られてまたタイミングよく1日数本の電車に乗らないと街まで下りられない。 ということは、学校外の景色一面山と海 そして田畑な何もない場所という青春を楽しむには少々どころか、女好き娯楽好きには本当に苦でしかないような場所。 当然そんな環境に放り込まれれば、思春期真っ盛りな10代の僕たちの恋愛対象は同じ性別になってくるのは致し方ないことだと思う。 まぁ共学から編入するとおかしな光景かもしれないが、幼稚園から大学までエスカレーター式で付属学校が故にほとんどの生徒は女性など、教師、親、親族ぐらいしか関わることもなく女性に対する免疫は全くないと言っても過言ではないんだ。 僕も女性となんて、家族である母や祖母とぐらいしか喋ったことなくて、今まで気になったりする対象は全て自然と男性に向けられていた。

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