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されどそれは苦難の日々 51

「嫌われた、かな」 「梶さんもっと優しく抱いてあげれば良かったのに」 「俺?俺のせいなの?」 どう見ても違うだろ。 俺よりか遠藤のほうが百倍酷い扱いしてたろ? 「チッ…」 「感じ悪〜い」 遠藤はいつの間にか俺の前では猫を被らなくなっている。 「俺、先輩なんだけど」 「今はプライベートですっ。関係ありません」 何だその屁理屈は? ま、今日はいい。 「俺らも出るか」 「解散ですね」 浅井がいなくなった途端に愛想が悪くなった遠藤だが、きっともともとはコッチなんだろう。 「ほら、行きますよ」 「ああ」 荒れ野原のような室内に一瞥をくれて、俺は部屋のドアを閉めた。 「あ〜くたびれた…」 部屋に帰り着いた俺はさっさとスーツを脱ぎTシャツとスエットのズボンに着替えてベッドにダイブした。 快眠が約束された高級ベッド、しかもクイーンサイズ。 体を支える安定感は文句なく、このまま眠りに落ちそうなほど気持ちいい。 「ついにヤッたな…俺、浅井と…」 めくるめく、官能の夜。 シャツをはだけ、顕になる白い胸。 思い出すと胸(股間)が熱くなる。 「浅井、胸であんなに気持ちよさげになるんだな…」 それは以外だった。 女の子ならともかく、男が…、嬉しい誤算だった。 「舐めても、噛んでも、吸っても…あああ!思い出すだけでイケそう!」 頭の中で乱れた浅井が俺をさらに誘惑に誘惑する…! 舌に目を落とせばテントを張った俺の息子はやる気マンマンだ。 「ちょっとだけ、な」 スエットをずらせば俺の息子は元気よく飛び出し、それを褒めるように撫でた。

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