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「で、その後どうだ?」
「まあ、上々って所だ」
全てを見透かすような微笑を浮かべる周防にそう答えると、恭はスマートフォンを操作して画面を彼へと提示した。
「これは……いいのか? 俺に見せて」
「今日は特別だ。二度と見せない」
咲夜を監禁している部屋にはビデオカメラを設置していて、外出中も常にスマホで彼の様子を確認できる。ここまでの執着は普通じゃないとの自覚はあるが、普通だとか異常だとか、そういうのはもうどうでもいい。
「凄いな」
「そうか? お前の店ほどじゃない」
「咲夜はマゾじゃないだろ。それにしても愛されてるな……可哀想に」
画面の中では四肢を拘束された咲夜が、バイブやローターに犯されながら、細い身体を震わせていた。
尿道から飛び出している管の先は留められていて、射精はおろか小用さえも出来ない事が伺える。そして、その身体のいたる所に痣や裂傷が出来ているのが、遠目に見てもハッキリ分かった。
不思議なのは……苦しそうに喘ぎながらも、咲夜の表情が恍惚としているように見える事だ。
「そうだな、サクは可哀想だ。けど……二度と離さない」
自嘲的な笑みを浮かべ、恭はボソリと小さく呟く。その顔からは、以前良く見た陰りがすっかり消えていて――。
「案外、幸せなのかもしれないな」
恭が去った部屋の中、周防が放った言葉は誰にも聞こえる筈が無いけれど……はっきりとした余韻を残して、静かな部屋の空気に溶けた。
End
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