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「……おねが……します。ださせて……」 悔しいとか、恥ずかしいとか、そんな感情も消え去った。小さな鍵を取り出す姿に、ここがどこかということすらも忘れて懇願を口に乗せ、縋るように手をのばす。 「どうすればいいんだっけ?」 「……ん」 喉元を擽るように指の先でなぞられて……甘い吐息を漏らしながらも遥人は必死に手を動かし、制服のズボンをくつろげた。 「おねがい……おねが……れい、れい……たすけて」 遥人自身は気付いていないが、ここ数日の仕打ちにより、性的な意味で辛い時には、玲が自分を救ってくれるとインプットされてしまっている。 それは、堀田が鞭、玲が飴という単純な仕組みの刷り込みだったが、だからこそ、植え付けられればそう簡単には解けなかった。 「いいよ」 喉を鳴らして笑った玲が、焦らすことなく下半身へと手を伸ばし、貞操帯の鍵を解く。 「アッ、アアッ、んんぅっ――ッ!」 むき出しになった小振りなペニスを指先で軽く弾かれただけで、悲鳴のような嬌声が上がるが、それは玲の唇によって一瞬のうちに塞がれた。

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