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「あっ……や、やめ……」 「続けて」 「でも……汚いか……あぁっ」  言葉の途中で尻を叩かれ、遥人は前へと逃げようとするが、ペニスを強く握り込まれて動きはすぐさま制される。 「はーるーと」  間延びしたような玲の声音と、再度アナルへ触れた舌先に、どう抗っても無駄だと悟った遥人は滲んだ涙を拭い、ゆっくりと顔を前へ向け……そそり立っている玲のペニスを自らの口の中へと含んだ。 「んう゛っ……うぅっ」  喉を圧迫する長大なそれに何度も何度もえづきながら、それでも必死に遥人は彼を射精へと導こうとする。    ――あつい。  彼の舌先がアナルの縁から中へと入ってくるたびに、尾てい骨から疼きにも似た熱が生まれて切なくなるが、なるべく意識を向けないように遥人は口へと集中した。   「うっ……うぅ……ん」    二十分ほどが経過すると、先走りの苦味が徐々に口腔内へと広がってくる。  ――もう……少し。   覚えていたい記憶ではないが、これまでの経験上……射精は近いと遥人は感じた。  しかし、もう一息だと思った遥人が動きを速めたその刹那……玲の舌先がこれまでよりもさらに奥へとねじ込まれ、同時に会陰を指で押されて、遥人の体は自分の意志を無視して細かく震えはじめる。

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