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「積極的だな。それがそんなに好き?」
意地悪な声が耳へと入り、違うと反論したくなるけれど、そんなことをしても無駄だ。
――無駄、何もかも……無駄だから。
呪文のように心の中で唱える遥人の頭の中に、大雅の顔が浮かんでくるけれど、長い間心の支えにしていた彼も、裏では堀田と繋がっていた。
本人に会って何故あんなことをしたのか直接訊ねたい。けれど、以前堀田に突きつけられた『理由があれば許せるのか』という問いに、返せるだけの明確な答えを今の遥人は持っていない。
「ん……」
以前教え込まれた通り先端部分を舌で舐め、そこから雁のくびれた部分へと徐々に舌を這わせていくと、気持ちがいいのか吐息のような小さな呼吸が聞こえてきた。
――これさえ終われば……。
それ以上先のことなど考えている余裕は無い。今はただ、目先の行為を終わらせることに集中しようと遥人は思い込むことにした。
「……んぅっ」
裏筋を下から舐め上げ、先端へと口づける。このとき彼の長大なペニスがピクリと前後に揺らめいたから、きっと気持ちがいいのだろうと、安堵にも似た気持ちに包まれた。
望んでもいない行為の中に達成感を抱くほど……遥人の体は玲によって支配されてしまっているが、当の本人にその自覚はほとんどない。
「上手だ」
褒めるように尻を撫でさする大きな掌に促され、遥人はさらに奥深くまで玲のペニスを咥え込んだ。
「ん……う゛ぅっ……ん」
先端が喉奥を擦るのが、苦しいけれど気持ちがいいのを遥人の体は知っている。
「ぐぅ……うぅっ」
だから、出来る限り唇を開いて、口腔内を満たすペニスへと舌を絡め、射精を促そうとするが――。
「んっ、う……んぅっ!」
次の瞬間、掴まれた尻を開くように左右へと引かれ、続けてアナルへピトリと触れたザラリと濡れた感触に……遥人はたまらず玲のペニスから口を離して振り返った。
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