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「これじゃ辛いか……分からないな。どうしたらいい」
目下で悶える遥人の姿に玲はいったん動きを止め、独白のように小さく呟く。
「遥人、苦しい?」
「……いじょうぶ、大丈夫だから」
艶を帯びた遥人の姿に、玲の自身がズクリと昂る。
好きにしていいと遥人は言ったが、その体が細かく震えている様子を瞳に映し、これでは昔と変わらないのでは無いかと思考を巡らせた。
困ったように眉尻を下げるこの表情も玲は好きだが、今は遥人へと快楽だけを溢れるくらいに注ぎたい。
「そうか。遥人のここ、塞げばいいんだ」
「ん、あっ……アァッ!」
ペニスの根本を握った玲が尿道口へと指で触れると、遥人の薄い腰が浮く。
既にカウパーで濡れそぼっているその先端を指の腹で擦った途端、再びドライで達した遥人の体がビクリと大きく跳ねた。
我慢をするのが辛いのだから、射精できなくすればいい。そうすれば……体力をあまり消耗せずに、長い時間愛し合えるはずだ。
玲の考えは些 かズレているのだが、本人はそれに気づいていない。
「れい……れい」
こちらを見上げる潤んだ瞳が不安げに揺れている。
「ごめん遥人。ちょっと待って」
そんな遥人の喉のあたりをあやすように撫でた玲は、サイドボードへと手を伸ばし、引き出しの中から黒い革製の箱とローションを取り出した。
「心配いらない。気持ち悦くなるだけだから」
赤く色づいた唇へと触れるだけのキスを落とし、箱を開いて数本並んだブジーの中から二番目に細いものを手に取りローションを絡ませる。
「れい、それ……」
「嫌?」
遥人の気持ちを無視することはしないと決めた玲だから、確認の意味でそう訊ねると、睫毛 を伏せた遥人がコクッと唾を飲んでから口を開く。
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