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6月 千葉も道連れ
ちょっと待て、何で俺はこんな所にいるんだ。
何これデジャヴ? 俺こんなんばっかりだ!
とまぁ、最初は嘆きたくなったが、今回は俺だけじゃない。千葉も道連れだ。
クククッ。二ヶ月前、俺を笑ったバチが当たったんだ。ざまーみろ!
「おい和樹、ちゃんと座ってろ」
「ちゃんと座ってますよー委員長」
「屁理屈言うな」
「……すいません」
実は久しぶりにお会いする、風紀委員長・小嶋隼人 さん。
しばらく仕事に追われていたようで、何だかものすごく疲れてる。細身の身体からイライラオーラが漂っていた。
俺たちがいる所は、ここ第一会議室だ。その名の通り、大人数で会議をするための教室である。
集められたのは俺たち風紀委員十一人、各寮から寮長含む四人ずつ、それから生徒会役員五人の計二十八人だ。もはや、ちょっとしたクラスである。
生徒会は黒板の前に横一列に並んでいて、他はそれぞれグループごとに固まって座っている。
千葉はノムさんと一緒に、B寮の席に座っていた。
会議室の中央にB寮が固まっていて、その両隣にAとCの人たちが固まっていている。
ちなみに風紀は教室の後ろの方に座っている。
深月センパイがいる席がC寮だから、窓側の派手な集団がスポーツコースで、廊下側の地味な集団が文理コースってわけだ。
寮ごとに集まるとアクが強いな。やっぱり俺B寮でよかった。
時刻は夕方四時ちょうど。
副会長の浅井センパイの一言で、会議室の空気が変わる。
「これより、新入生歓迎会の実行委員会を始めます」
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