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一目会ったその日から……
ゴーゴー、レッツゴー、鬼が島イエ~イ!
陽気な歌声が、放課後の校舎に響き渡る。先ごろ創立百周年を迎えたのを記念して校歌が一新されたここ、鬼が島学園は名門の男子校だ。
ビッチの誉れが高い会長のハーレム、と呼ばれている生徒会室に、折しも猿顔の生徒が駆け込んできた。
「大変です桃会長、今日もカツアゲの被害が報告されて……犬丸 、抜け駆け禁止だぞ!」
猿顔、もとい猿渡 が、犬顔の生徒を力任せに引きはがした。
どこから、と訊くだけ野暮で当然、生徒会長の股間からである。
犬丸は、ほんのり桃の香りがするペニスをぱくついて、ご奉仕にいそしんでいたのだ。
猿渡と犬丸がこづき合っているところに、今度は雉顔の生徒……じゃなくて雉原 が飛び込んできた。
「目撃者の証言によるとカツアゲ事件の容疑者はまたまた一年の鬼塚 ……ズルい、俺をのけ者にして桃会長とイチャついてたぁ!」
キャンキャンいがみ合うわ、ご奉仕する順番を巡ってジャンケン十回勝負がはじまるわ、もはや泥仕合だ。
そこで会長が、玉座のような回転椅子をくるりと回した。左右の肘かけにそれぞれ足を引っかけて、薄桃色の秘部をさらけ出すと、にっこり笑う。
「喧嘩はおやめ。さあ、仲よくお食べ」
誰あろう、絶大な支持を集めて生徒会長の座に就いた彼こそが姓は桃、名は太郎、人呼んで桃(尻)太郎である。
副会長の猿渡、会計の犬丸、書記の雉原はセフレ一号、二号、三号だ。
猿渡は粗チンで、雉原は早漏、犬丸は腰の振り方が単調だ、というぐあいにイマイチトリオだ。だが側近はこのトリオを措いて適任者はいない、と全校生徒が集団催眠にかかったように票を投じた結果、類い稀な執行部が誕生した。
さて、トリオは押し合いへし合いしながらふぐりにむしゃぶりつき、宝珠を舐め転がす。
桃太郎のキンタマちゃんは、艶といい、舌ざわりといい、もちもち感といい、キビダンゴにそっくりと謳われる逸品だった。
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